猫 周公のコラム

スケッチとエッセイ

木曽川のヌートリア

2009年12月08日 | Weblog
いつものように木曽川のウォーキングロードを歩いていたら、何かを見て盛んに声をかけているご夫婦がいたので、「何かいるんですか?」と聞いたら「あそこにヌートリアが二匹いるんです」というので、よく見るとペアのヌートリアが見物客のわれわれを怖がることもなく散歩していた。

ヌートリアは日本では「沼狸(ぬまたぬき)」「海狸鼠(かいりねずみ)」などと呼ぶ、体長40~60センチくらいの大きなネズミである。
日本では侵略的外来種としてイネや葉野菜に被害を与えるので、捕獲・駆除されているという。

岡山県にはかなりの数がいるが、中部地方では少ないのではないかと思う。
この絵はナショナルジオグラフィックの写真を参考にして描いたものである。
こういうときにカメラを持っていたら・・・と残念で悔やんだ。

何もしない時間

2009年12月07日 | Weblog
最寄駅の広場では、今日から現れたクリスマスツリーの電飾がきれいだ。
ピザ配達もサンタクローズの服装で忙しそうに走っている。

年末の雰囲気を感じたのは久しぶりではなかったかと思う。
そうか!昨年の年末は心臓の手術をしたばかりで、気持の余裕はなかったのだ。

こうして健康で世の中の空気を感じることができるということは、何と幸せなことかと思う。

昔と比べると、世の中はやたらと忙しくなってきているように感じる。
電車の中では、若い者はもちろんいい大人も、携帯電話のオンパレードだ。
昔は、「何もしない時間がもっとあったのではないか」と思う。
これでは時間が早く過ぎてゆくのも無理はないと思う。

もう、そういう時代に戻ることはできないのだろうか?
「何もしない時間を持つ」ことがいかに大切かということが解った人は、幸せな人間だと思いたい。

司馬遼太郎の美術観

2009年12月06日 | Weblog
ここに91年10月発行の「微光のなかの宇宙」(中公文庫)という本がある。

この本は昭和47年から58年にかけて各誌に書いた美術に関するエッセイをまとめたものであるが、画家の独自な表現がどうして形成されたのか、そしてその作品の魅力は何なのかを、彼の独特な見方で書いている。
ゴッホ、三岸節子、須田国太郎、須田剋太らを取り上げていており、全く共鳴するところが多い。

ブログ掲載の絵は水彩で6号です。