風薫海航空翔

カゼカオル・ウミワタル・ソラカケル Presented by 柊(syu)

Talking with myself ・前編

2007-03-08 09:49:36 | 徒然なる日々
ちょっと前の話になるが、暮れから年始にかけて調子が悪かった。病で臥していたのではない。精神的にどうも調子が良くなかった
とにかく怒りのラッシュアワー。些細なことでもイライラするし、キレそうになるまで怒りが膨れ上がっていた。怒りの矛先はあらゆるものに向けられ、毎日「ムカつくーっ!!!」と絶叫したかった。耳の穴や鼻の穴から怒りというエキスがこぼれているんじゃないかと思うぐらい、とにかく怒りが細胞に満ち溢れていた状態。決して気持ちのいい状態ではない。

そのなときに一冊の本に出会った

             

『幸せ成功力を日増しに高めるEQノート』野口嘉則・著(日本実業出版社・1200円)
去年本屋で平積みになっててよく見かけた『鏡の法則』の著者の、2冊目の本らしい。この方、コーチングのコーチをやっているそうだ。本屋で見かけて何の気なく買ってしまった。

「無意識の中に潜む『心のブレーキ』を外せば、仕事・恋愛・家庭はうまくいく!」という帯の文字にあるように、この本は『心のブレーキ』の外し方をレキチャーしてくれている。
野口氏が言うには、人はそれぞれビリーフ(信じ込み)を持っているとのこと。それがいい方向に向かうものであれば問題ないのだが、融通の利かない思い込みであると苦しむこととなるそうだ。例えばこういう例↓。

ある主婦がゴミ出しにいった。
近所の人に会ったので挨拶をしたが、無視された。
「どうしよう、私嫌われてるんだ」とその主婦は落ち込み、翌日からゴミ出しに行けなくなった。

「挨拶したけど返事がなかった」という出来事に対して、「嫌われてる」と思い込んでしまった主婦。同じ「挨拶したけど返事がなかった」という場面に遭遇しても、人それぞれで反応が違う。なのに彼女が「嫌われてる」と思い込んだのは、「人に嫌われてはいけない」というビリーフを持っていたから、なのである。
つまり「出来事(挨拶したのに返事がなかった)」に、「自分のビリーフ(人に嫌われてはいけない)」という色を塗って、その出来事に対する「感情(嫌われた→落ち込む)」が生まれる。ということらしい。

同じ場面に遭遇したのに人によって感じ方が違う、という話で思い出すことがある。
数年前友人Sちゃん(通称・屋久島のソムリエ)と電車に乗っていたときのこと。混雑した車内で携帯電話で通話する女性がいた。駅に着いて降り、ワタシはSちゃんに「電車の中で携帯使って非常識やな!」と言った。するとSちゃんは「いやー、あの人すごくキレイな言葉使いで電話してたからビックリしたよー」と言った。
Sちゃんの言葉にワタシは驚愕した。見ている場所が全く違うのだ。
この出来事は何年たってもワタシの記憶からなくならない。ものすごく引っかかっていた。どうして同じものを見たのに、Sちゃんはそんな風に感じれたのか。人間の器が違うのか。Sちゃんのように感じれたら、イチイチ怒ることもなく穏やかで感動に満ちた人生のはず。ずっと…この出来事を忘れられなかった。

でもこの本を読んで、あのときワタシとSちゃんの違いは「ピリーフ」にあったんだと気づいた。
ワタシのビリーフ「電車内で携帯電話で通話するのは非常識だ」
Sちゃんのビリーフ(あくまで予想だが)「電車内で携帯電話で通話しないに越したことはない」
この違いで同じ出来事を見ても「怒り」か「感動」かに分かれてしまったのだ。

だとすると、年末からずっと続いていた溢れんばかりの怒りのバーゲンセールは、ワタシの中にある「融通の利かないビリーフ」が販売元となって展開されていたのか!?。一体どれだけ自分の中には「ビリーフ」が存在してんねん!?、と愕然とした。

(長くなりそうなので後編へつづく)

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