風薫海航空翔

カゼカオル・ウミワタル・ソラカケル Presented by 柊(syu)

色眼鏡をはずすということ

2006-06-22 19:50:20 | 徒然なる日々
最近、お~この人スゲェぞ!と思ったレスラーがいた。

                    

お名前はTAJIRIさん(本名は田尻義博さん)。先週観にいった『ハッスル』に出てた方。身長170cmチョイというレスラーとしては小さな身体で、素晴らしくプロのお仕事をしてくれる。TAJIRIさんはアメリカのプロレス界で大活躍しスーパースターになったのに、去年退団して日本に戻ってきたばかり。『ハッスル』ではスーパースターの肩書きをものともせず変態ネタ、ゲホゲホ…もとい、見かけと裏腹なキャラで私の腹筋が痛くなるまで笑わせて、鮮やかなキックでしびれさせてくれている


この方が、とあるモバイルサイトで読者からの質問に答えていた。その回答が、なかなか立派なものだったので感動した

Q:TAJIRIさんが日本に舞い戻ってこられたことにファンとしてとても嬉しく思います…(長いので以下内容抜粋)。でもどうして『ハッスル』のリングにたつのですか?。ハッスルのやってることは昔からのプロレスファンを馬鹿にしている。周りの小細工ばかりで、プロレス本来の感動なんてなにもない。そんなリングに、どうしてTAJIRIさんが出るんですか?。



ふーむ、どうやらTAJIRIさんのファンらしき方が、「芸能人の力を借りてやってる素人みたいな『ハッスル』になんで出るの?」と不満な様子。
これに対してのTAJIRIさんの回答↓(コチラも長いので省略シテマス)。


A:まずひとつキミに聞きたいんだけど、実際にハッスルを生で見たことがあるのかな?。この文面から察するに、おそらくないと思うんだよね。ま、それでもかまわない。だけど記者の主観で書かれた記事の印象のみで判断するのではなく、自分の目で見て自分なりの判断を下す習慣を身に着けること。そっちのほうがプロレス衰退ウンヌンなんて問題以上に、キミの人生にとってはよっぽど重大なことじゃないかな?。
キミがどうしてもハッスルを好きになれず旧態依然な日本の団体が好きだというのなら、それでもちっとも構わないんだよ。だけどさ、そんなことはどうでもいいじゃん。ハッキリ言ってしまえば、日本のプロレス界がどうのこうのなんて、若いキミの前途洋洋たる可能性の前にはちっちゃなちっちゃな問題なんだよ。いまのキミはそんなことを一生懸命語っている場合なんかじゃなく、もっと広い視野でモノを見て、考えて、立派な人と接して、世の中に氾濫している多種多様な価値観のどれにも対応できる力を身につけること。それ以外にないんじゃないかな?。
最後に一つ。日本の本格的に握り寿司を食ったことのない外人は、アボカドやクリームチーズを巻いたカリフォルニアロールこそホンモノの寿司だと勘違いしているんだよね。だけど、それでもちっとも構わないのだ。世の中にとって寿司ウンヌンなんて、取るに足らない小さなことなんだから。





自分が体験したわけでもないのに、マスコミや人の評価でモノを見ていること。チェックしてみるとかな~り多い。誰かが『あー、アレはつまらんよ』と言ってたりすれば、自分が行ってもないのに『つまらないものなんだ』と決め付ける。
仮に行ったとしても、人のウワサ話が先入観になって本当にちゃんと見ているのか?・体験しているのか?と疑問が残る。
それって…人生すごく損をしているように思える。人のモノサシ、という色眼鏡をかけてしか見てないということになるから

実際…ワタシも『ハッスル面白いよ~』とたびたび聞いていても、自分が実際に観るまでは『つまらないもの』と決めてかかってた。実際観ると、これほど面白いものを否定していたのがちょっと悔しいな、と後悔したぐらい。色眼鏡、はずしたほうが人生楽しい。でも難しいね

『世の中に氾濫している多種多様な価値観のどれにも対応できる力を身につけること』

世界を渡り歩いてきたTAJIRIさんだからの言葉だろうか。心にとても響く
色眼鏡をはずせば、『取るに足らない小さなこと』が気にならなくなってくるんだろうか。アナタはそう思うんだね、それでOKだよ。という受容のキモチも湧き上がるのだろうか。そうやって人生ステップアップしていくのは、楽しい。またひとつ、刻印が増えたかな?