道端鈴成

エッセイと書評など

海上保安庁

2006年08月06日 | 雑談
河端「いよいよ夏も本番。やっぱり夏は海だな。道端君は、海はどうだい。」
道端「はい。先日近くの海上交通センターを見学してきました。係りの方に、管制モニター表示の見方から、屋上からの展望まで、説明していただきました。単なる一見学者なのに、ずいぶん丁寧な対応でした。この人たちが海の安全を守っているのだなと、感謝の気持になりました。」
河端「そうか、それは良い経験をしたね。」
道端「もう10年以上も前になりますが、海外の日本領事館に在留届けを出しにいったときの事を思い出しました。治安上の情報もききましたが、あの時の横柄、かつ、めんどくさそうな対応は、今でも忘れられません。」
河端「まあ、全部が全部ではないだろうが、国民とは別の方向を向いて仕事をしているのだろうな。」
道端「ところで、海上交通センターは、海上保安庁の管轄ですよね。河端先輩は、海猿を知ってますか。」
河端「ああ、映画だろう。」
道端「映画の海猿LIMIT OF LOVEのクライマックス・シーン、遭難しそうになりながらの携帯によるプロポーズに、アメリカの映画館では爆笑だったそうです。私もバリーリンドンの湖での求愛シーン、あまりに明瞭にイッヒ・リーベ・ディッヒとか発音するものですから、イッヒは1格でディッヒは4格かとか、つい笑ってしまったことがあります。タイタニックで、舟から旅客がバラバラと氷の海に落ちるシーン、上海の映画館では大爆笑だったそうです。知り合いが河でワニに食べられたと笑いながら言ったという報告もあります。笑いは、解釈枠組みや価値基準、文脈に依存しますから、同じ出来事でも可笑しいか否かは、文化や個人でずいぶん違ってきます。笑いを導く出来事の認知的評価ですが、」
河端「道端君の笑い論はまたうかがうことにしよう。映画は見たのかい。」
道端「いえ、マンガの方だけです。キャラクターが結構面白くて、海上保安庁というこれまでなじみがなかった世界を知ることもできました。」
河端「マンガとはさすが道端流だな。日本は海に囲まれた国だ。海上保安庁の仕事は、海上交通の安全確保、救助活動、密航密輸対策、海上犯罪への対応、領海警備、海洋調査と多岐にわたる。特に、領海警備や紛争への対応など、海上自衛隊の行動が制約されているから、危険に身を挺しての大変な仕事だ。」
道端「そのなかで、一般の我々にも、ちゃんと説明もしてるのですね。」
河端「外務省にも爪の垢を煎じて飲ませたいな。」
道端「次の機会に、河端先輩の外交論、ぜひ聞かせて下さい。」
河端「そうだね、とくに詳しいわけではないが、前からの約束だったしな。」

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2 コメント

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海猿について (マサ)
2006-08-12 15:05:19
海猿の映画版なんてあるんですね。伊藤英明は人気者で羨ましい。小学生の頃はたくさん漫画読みました。海猿はマンガで1冊読みましたが、面白いとは思いませんでした。

タイタニックのあの場面感動しましたけどね。上海で大笑い??馬鹿じゃないの。
笑い (鈴成)
2006-08-13 23:30:00
  マサさんこんにちは。休暇で山麓の傾斜地に滞在してます。夜は結構涼しいです。マンガの「海猿」は、設定の面白さはありますが、物語の作りはやや甘いですね。「海猿」の映画は見てないのですが、遭難の危険の場面での携帯での愛の告白は、深刻な場面でささいな事に拘泥するというコントの定型にあてはまっているかもです。モンティパイソンで、筏での遭難場面で、死んだら俺の肉を食ってくれ、いやちょっと、俺のは食えないのかといったコントがあります。電気いすで処刑される男が電気いすにとがったゴミを見つけ、あぶないじゃあないか、といったコントもあります。ハリウッド映画では、絶体絶命の危機に集団を救うために立ち向かう男、危機からの脱出、男にほれる女、ハッピーエンドというのがおきまりです。

アメリカ人の遭難の危険の場面での携帯での愛の告白を、深刻な場面でのささいな事への拘泥とみたのは、ハリウッドのおきまりを基準にしたのか、他の要因によるのかはちょっとわかりません。「タイタニック」は見てないのでよくわかりません。上海での観客の笑いは、知り合いが河でワニに食べられたと笑いながら言ったのにやや近いような気もします。阪神大震災の時に、自分の家をふくめてあたりが全壊しているのを見て、大笑いしたという話もあります。

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