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無関心と「嘲笑主義」:大学時代の精神

2007-02-04 03:11:36 | 抽象的話題
大学三年の時、友人の一人は私を評してこう言った。

「眼が死んでいる」
「人間に興味が無い」
「感情が希薄だ」


もし彼がこのうちの一つだけで私を論じたのであったら、たちどころに多くの例をもって反証したであろう。しかしながらこの三つを重ねることで、彼は当時の私にあり、そして今もあると予想される「欠落」という特徴を見事に指摘したのであった(感覚的な話になるが、この特徴は私の半身を構成する要素であったと思う)。


というわけで大学時代の私を語るには上の三つと「欠落」は避けて通れないのだが、さしあたってここでは各特徴の内実を説明しておこう。まず「眼が死んでいる」だが、これは「感情が希薄だ」の結果であると考えればわかりやすい。だがそういった内面の表象のみならず、それは「人間に興味が無い」つまり外界への無関心という外面的な要因も関係していた(以前「人すらもオブジェ」と書いたが、それは外界に対する関心の欠落を現在の目から見て喩えたものだ)。一つ例を挙げておこう。昔よくつるんでいた先輩は、「あの娘かわいくねぇ?」が口癖(?)だったが、それに対して私は「え、誰がですか?眼鏡ないんで全くわかりません」と反応したことがあった。先輩も私も視力はかなり貧弱だが、私は眼鏡を外したままのことが結構あった。私が眼鏡をかけないのは、「見えようが見えまいがどうでもいい」という理由からだったが、それは「多少形は違っても所詮はオブジェ」という意識に基づいていた(※)。その意味でこの会話は、両者の外界に対する興味の有無をよく反映している(まあ客観的に見ればほとんどギャグなのだがw)


では最後に、「感情が希薄」であることについて。
それは突発的に表れた特徴ではなく、必然性の中から生まれたものだ。まず高校1年で自己の統一性という基盤が崩壊し、高校2年で狂気の神話も否定され、精神的荒野に放り出されたのだが、それは高校2年の価値相対主義へと繋がった(これは以前書いた通り)。さらに高校を卒業した後では高校時代の擬態の反動があり、また「感動しなければいけないから感動しておく」という「義務感による感動」を止めたのが、そうしたら自分でも不思議に思えるくらい感動しなくなったのだ(この記事も参照。なお、擬態などについては機を改めて述べる)。今までいかに「ニセモノの感動」してきたか、私はそれを強く認識せざるをえなかった。


そこから、「この世に確かなことはなく、ゆえに本気で考えるべきこともまた存在しない」と考えるようになったのは、至極当然の流れだったと言える(以前書いた「どーでもいい」という口癖は、その思考様式を如実に表している)。それは全てを(無論自分をも)あざ笑う「嘲笑主義」と表現しても差し支えないものであった。そして残念なことに、その態度を是正したくなるような事物は筒井康隆の小説以外に表れず、結果として世界は無価値なもので満ち溢れているという考えが強化された(※2)。


しかしながら、本気で求めようとしないくせに、まるで全ての底が見えたかのような奢り高ぶった態度では、何一つとして積み重ねられることはできない。それこそまさに今の俺が最も嫌うものの一つ「底なし沼」である。ただ、先にも述べたようにそこへと到る必然性があったのも事実だ。よって今度は、「ニセモノの感動」や
擬態について書きたいと思う。



わかりやすくするために少し誇張しているが、この認識の形態そのものは掛け値なしに狂人のものと言えるなお、こういう外界への無関心は他者への害意を容易にすると思うかもしれないが、私の場合は「己の欲せざるところ人に施すことなかれ」というコンセプトで意識的に境界線を引いていた。つまり、自分が望みもしないのに害されたり殺されたりするのを拒絶するがゆえに、人にも望まぬ傷や死を与えようとは思わない、と考えたのであった。

※2
「人はオブジェ」という認識は、そういった考えから生まれたのであった。ちなみに今思い返せば、大学三年まで様々なことに本気で感動したことはあった。しかしそれは、「ニセモノの感動」の中に埋もれてしまい、その結果一部は不当に否定的な評価を与えられたのだ。その内実を深く考えようとしないあたりに、「嘲笑主義」の限界と病理が見て取れる。
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4 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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これって、 (ぴきた)
2007-02-05 09:38:45
おそろしくくだらないんですけど。

完全にあなた目が死んでますね。
あの目が懐かしい。
しかし、もう一度みたいわけでは決してない。
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だろうな (ギーガ)
2007-02-05 12:13:24
俺自身も見たいとは思わないしw
返信する
あの娘 (うに~)
2007-02-05 23:42:04
かわいくねぇ?

…今は視界に入る範囲でやると犯罪…

げふっ、ごふっ、

いや、本来下らないものだらけだからこそ、愛おしいんだけどね人生は。
返信する
今では (ギーガ)
2007-02-06 00:11:47
少しわかる気がします。まあ強制されてきたからうんざりしたんでしょうね。
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