フラグメント79:歴史と歴史小説など

2010-03-24 18:26:38 | フラグメント
さてまたフラグメントですよと。
<歴史と歴史小説>以下の覚書は、ひぐらし皆殺し編自体の問題点と皆殺し編批判が持つ問題点を論じるための準備として用意されたもの。予定では虚構、リアリティ、現実の模倣といった問題を扱い、さらに「虚構はかく『あらねばらない』」と言うのならその根拠を示すべきじゃないか?とか、そもそもそれが無意識のうちに前提になっちゃってて相手に説明するまでもないと思っているのかしら?といった話に繋げることになっていた。もっとも、そのアプローチはあまり有効でないと思ったので、外堀を埋める意味もあって現在は「とあるプレイヤーの証言」を書いてますよと。

ところで、突っ込みという行為はあたかも上から見下ろしているような印象を自他ともに受けるのだけど、実はそれってあるべき基準からのズレを指摘している(だけな)のだ、ということに自覚的な人はどれくらいいるのかしらんと思う時がある。つまり、突っ込みってある基準に乗っからないとできないのよ。だとしたら、突っ込み自体は結構だけど、あなたが突っ込む際に拠り所にした基準の方は妥当なものなのかしらん?て疑問は常に付きまとうわけでして。つうかそれを一度も意識したことがない人は、「オタクの保守性」を全く嗤えませんぜ…というような話もいずれ『ムーたち』に絡めて書きたいと思っている。



<渋川先生の弟子>
苺ましまろ一巻を読むときはいつも命懸けだ。読み終わるのが早いか、失血死するのが早いか…


<雑巾、ほうき、ちりとり> →「もう声さえ聞こえない
無垢、トラウマ…弱き者を助くべし。女性蔑視の成り立ち。記憶など存在しない。ただ記憶の証拠があるだけだ。何を排除すべきなのかさえわからないからこそ、深刻な憂欝に支配されているのである。あるいは別の言い方をすれば、それを排除しようとするのはあらゆる災害から自由であろうとする行為に似ている。


<ぼくらの~カコの扱いについて~> →「極限状況での振舞い
死に際して人は様々な反応をする。カコは。特攻隊、偶然性という違い。ダイチやナカマより生かせる。カコのような反応を最も生かせるポジション=代償がわかってすぐの順番。期間が短いため、逃げるんじゃね?という疑問も潰しやすい。政府の介入の速度…原作とアニメ版の違いを象徴。「死に方」笑えるけど嗤えない。


黒ギャルオイルボディマニア愛菜りな> 
弱肉強食が自然であるがゆえに正しいと言うのなら、共生もまたそうであるはずだ。前者のみを強調するのは、性善説や性悪説と同じで自分の都合のよい部分にしか目を向けていないのである。人間になるのかであるのか?先天的か後天的か?あるいはどこまでが先天的でどこまでが後天的か?実は無意味。人間がどのようなものを指すか明確でないから。X+Y=5を解くようなものだ。願望の反映にしかならない。


<日曜営業の策定>
散々迷惑かけられたんだから→正当化。そんなんわかってる。何がわかってる?感覚はいくらでも操れる。


<歴史と歴史小説>
歴史が事実の記録などではないというのはもはや自明のことであるが、それは史料批判などに基づいて構築された歴史と歴史小説が横並びであることを意味しない(史料的制約、歴史観といった制約を前者が受けざるを得ない、という限界は理解してしかるべきだが)。あるいは医者の例で考えてみてもいいだろう。医者は「神様」などではなく、いかなる名医でも間違いを犯しうる。このことに異論はあるまい。しかしだからと言って、百戦錬磨の名医と学部の一年生が同じ知識、技術、判断力を持ち合わせているなどと言う人は、やはり存在しないだろう。私が言っているのはそういうことだ。


<テキストクリティーク>
フラットになった人間関係と信頼に関する記事の縫合。小難しく聞こえるかもしれないが、ひぐらしやうみねこでやっていること。誰の言葉が信用できるのか、できないのか。どこの部分は信用できるのか、できないのか?そしてその根拠は?特に推理掲示板においては、。その膨大の営為への裏切りである。お疲れさま会で煽っているんだから責任持てよ。


<歴史学の意義、真―偽二元論>
歴史の真実などわからない、と言う人もいるだろう。それは神がいるか否かを証明しろというようなものであり、解けない問題。新出資料でひっくり返る…その通りだ。たとえどんな名医であっても、現在証明されていない医学的な知見は知りようがないのと同じように。歴史研究室にいていかに物語が作られるかを見てきた。しかも師匠が天皇関係に造詣が深かったので、義経伝説など含めて色々と。
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