雨をかわす踊り

雨をかわして踊るなんて無理。でも言葉でなら描けます。矛盾や衝突を解消するイメージ・・・そんな「発見」がテーマです。

同じ穴のムジナ

2005-11-20 09:13:37 | 時事
先日北朝鮮の人権問題で国連の採択があったが、これに否決を投じたロシア。ソ連が崩壊したとはいえ、Foreign Policyによると、いまだ中国、北朝鮮同様管理が続いているらしい。

プーチン政府が2003年に行った世論調査によると、アメリカ人がロシアという国の名を聞いて連想するのは、1位「共産主義」、2位「KGB」、3位「雪」、4位「マフィア」だという。どれもこれもマイナスのイメージで、いいイメージ「ロシアの芸術」が出てくるのは10位。また、外国人がロシアのブランドで知っているのは、Kalashnikov rifles and Molotov cocktailsでしかないという。

クレムリン(ロシア政府)は、このイメージの悪さを2001年には懸案ではなく大きな問題と考え、原因を外国人(ロシア国内にいる)ジャーナリスト報道のため、ひいてはそうしたジャーナリストを雇っている反体制派のVladimir GusinskyやMikhail Khodorkovskyとし、2003年からはNovostiという国家をあげてのPR組織を立ち上げ、昨今世界のリーダーとしてのイメージがないロシアに再びそうしたイメージを付与しようと躍起になっている(当面の大きな舞台は来年ロシアで行われるG8)。

手段としては、外国人ジャーナリストを高額で(年収660万円前後)呼び込み、民主化のアピール(報道機関が一見反クレムリンにみえる報道もやるという)をするというもので、英語で発信するロシア情報を伝える番組などが作成された。

しかし集まった海外のジャーナリストは、ジャーナリスト初心者ばかりでロシア語ができずロシアの歴史も知らず、全く役に立たず、また、反クレムリン報道さえもクレムリン支配下に置かれていることが明白で(外国人ジャーナリストを呼び込むためのものでそうした情報が与えられるときはロシア人ジャーナリストがひとりもいなかったという)、そうした反クレムリン報道をしたテレビ局のディレクターに、プーチンの悪いところを訊いても「ロシアは巨大な国です」とトンチンカンな答えしか返ってこなかったらしい(どこかの国のひとのコメントを思い出しますね)。

この記事の結論としては、ロシアが始めた一連のイメージアップ戦略は、結局ロシアは政府主導の管理下にあり、民主化にはほど遠く、ロシアに暮らしている限りでは相変わらず上記イメージを覆すには至っていないということである。

北朝鮮と同じ穴のムジナでは、人権問題採択しないわけだね。。。

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