雨をかわす踊り

雨をかわして踊るなんて無理。でも言葉でなら描けます。矛盾や衝突を解消するイメージ・・・そんな「発見」がテーマです。

Walking Dead 6最終回

2016-04-05 14:55:44 | アメリカ
The Walking Dead 第6シーズン最終回をみた。

このドラマは、死んでも歩きつづけるゾンビみたいなのにおびえながらのサバイバルゲームという体だったが、人間が徒党を組んでなんとか生きはじめると、最も恐ろしいのは人間という状態になった。

しかも今シーズンから、相手が非道という前提はあるものの、自らも相手を殺して食料を奪って生きるという選択をした。

そして今日みた最終回では、やっつけたと思っていたグループが実ははるかに強大で、20名足らずの主人公たちはなすすべなく、ひざまずかされ、とりあえず一人殺されたところで終わった。

誰が殺されたのかわからなかったが、ずっとみてきた主人公たちには親近感があり、さびしい。が、物語内の事態はそんな悠長なことを言っている場合では全然ない。

すべての運命が彼らに握られ、リーダーのリックの呆然とした顔つきと目が泳いでいる様子は、リーダーの力不足ではすまない後悔と、後悔のひまはないがだからといって目の前の現実を打破する力も可能性が全くないという絶望を表していた。やるという決断はやられる覚悟と直結している。それを知悉する彼であればこそ、この状態がいかに絶望的かもよくわかり、反抗する素振りがない。

結局強くなければ、負けたら意味ない、という結論は単なるアメリカといえばそれまでだが、西洋の伝統でもあるリーダーがどれほど重要かということにまず気づかされる。

もちろんこれは現実の生活でも同様で、ひとつひとつの判断がいろいろなことを左右する覚悟が絶えず必要で、いつも他人事ではないと思ってみていた。

このドラマはほかにリアルな映像でも人気がある。人間が食われるとか、生きていくために亀を生食するといったシーンの衝撃度もさることながら、その現場、例えば生きている人間がいきなりほっぺたのあたりからかみ砕かれたり、まだ生きているのに内臓から喰われて臓物がバシャバシャ音を立てて土に落ちるシーンなどこの世のものとは思えない。

ただあまりに衝撃的で今シーズンを最後にやめようかと思ってもみたのだが、こんな風に終わられてしまっては次回もみずにはいられまい。


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