雨をかわす踊り

雨をかわして踊るなんて無理。でも言葉でなら描けます。矛盾や衝突を解消するイメージ・・・そんな「発見」がテーマです。

拉致(補筆)

2006-11-04 23:26:47 | 時事
昔大江かサルトルのエッセイだったかに、「文学が餓えた子供を救えるか」というのがあった。結局市民運動にするくらいしかないとしたら、今目の前にいる餓えた子供は救えない。

今僕の念頭にあるのは、拉致問題である。

先日新幹線で、横田滋さんのやつれた顔をみるにつけ、気持ちを新たにしたというか、それ以降怒りばかりが先行して、昨日床屋さんで髪を切りながらその話になって押し黙ってしまった(念ばかりが先行する)。

何ができる?

できそうなことといえばということで、BBCなどに投稿するわけだが、全然載らない(今まで4回やって4回ともダメ。どこがおかしかったのだろうか)。

しかも不思議なことに日本人のコメントがまずみつからない(日本に居住するアメリカ人の意見は散見)。

例えば「国連決議は戦争か?」というタイトルのHave you Sayをみよ。

世界での議論はどうしても核問題ばかりに焦点があたる(EUは非難決議かなんかが出たが)。もちろんこれは大きな問題だが、この問題になると、アメリカがひとのこといえるのか、という論調がどうしても出てくる。

そうなると議論は単なる自らの正当性のみを論じることになって議論は崩壊する。

まして人権問題を持ち込んでも、北朝鮮内のことだし、全員が全員ひどい状態にない以上思い切った行動がとれない。

となると、唯一北朝鮮にマイナスにしか働かない拉致問題を取り上げたらどうか、と思うのだが、当該国がガクンと減って、結局国連を中心とした制裁しかなくなる(日本が武力に訴えるのでは戦争という十把一絡げの解決方法でこれほど反省している国はないわけだからあまりいいとはいえない。抑止力としての核に完全に反対ではないが、国際社会での日本の意義はなくなるのではなかろうか)。

あるアメリカ人が日本についてこういっていた。

Don't forget, Japan is the only country to have experienced the destructiveness of nuclear weapons-not once but twice.(忘れるな、日本は核の破壊する力を一度ならず二度も経験した唯一の国なんだ)

繰り返しだが、核問題の議論を国際社会でやると問題が錯綜する。核問題なら北朝鮮に正当性が持たせられないこともなくなってしまう。だから拉致問題、せめて人権問題が問題のネックにならなければならないのではないか(そういうなかでEUが拉致問題について非難決議したのはよかった)。

だから当然北朝鮮は、「日本参加必要ない」(産経新聞)といいたくなるはずではないか。

つまり北朝鮮が一番イヤなのは、拉致問題で国際社会がまとまることじゃないだろうか。一個人が、ある体制化にある国に拉致されてそのまま、という事態が許されるのなら、我々は社会などを作っているとはいえない。単なる無法地帯で、床屋さんもいっていたけど、自分の子供に、あの事件をなんて説明すればいいんだろう。

これが僕が投稿したこと。あまいですかね?

追伸1:結局左翼系のWashingtonpost でもBostonglobeでも政府を非難するだけで終わってる気がする。

追伸2:「国連で動き高まる」 訪米の拉致「家族会」ら(産経新聞) - goo ニュース

追伸3:上記に引用した拉致関連ニュース2つについて、僕が見た限りで日本人が誰もブログで扱ってないというのもなんだか悲しかった。

追伸4:関連記事は「ブッシュに拉致問題を」、「アメリカにとっての北朝鮮」。


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