ここのところ一枚板のテーブルを買いたいと思っていた。
といって材木屋に行く時間の余裕がない。
そこでデパートにやってきていた家具職人をみて決めることにした。
金はかかるかもしれないが、時間は大幅に浮く。
少なくとも75%くらいの満足のゆく買い物はできると踏み、実際に飛騨の職人の工房を選んで交渉を始めた。
が、湯斗のご主人にいわれた。
一生ものだから100%を求めないと。。。。
なんだか大事なことを忘れていたような気がした。
もちろんすべてに100%は無理だが、好きだからこそ買おうとしていた一枚板のテーブルに100%没入しなくて何に100%の力を使うというのか。
ひとと付き合うときも、100%で付き合うと決めたひとには、そのひとにも100%を要求するわがままなやつだというのに。
というわけでここのところ時間が空くと、山のなかに、木材を探しに出かけていた。
山桜、欅、栃、ポプラ、ブナ、黒柿、水目桜、椎、蝦夷松、栗、樫、朴、とみて歩いた。
もちろん木の種類だけが問題なのではない。
木目や気の出具合、形、年輪など気に入るやつを探すためだ。
今日も仕事帰りに少し国道を遠回りして、山道を行き、そうした材木屋をまわった。
山桜と楠で手ごろなのがあったが、100%はおろか90にも到達しなかった。
このまんま100には出会えないかもしれないと思いながら、鬱蒼と茂った木々で、街よりも早く宵闇に包まれた山道をくだった。
と、隣を駆け抜けるピンクの車が目に入った。
いつも競争しているわけではないが、山道の下りで、あまり抜かれたことはなかったが、サラリと抜かれた。
下るときの速さには自信があった僕としてはそのままその車を見過ごせなかった。
みると、なんという名前かは知らないが、やけに立方体に近い格好の車で、20歳前後の女性がよく乗っている印象があった。しかも後部座席にも前部にもいろいろぬいぐるみがあって、これは間違いなく女の車だと確信した。
と同時に、僕の網膜には髪と足の長いきれいな女性が刻印されていた。
きっと美しいに違いない!
というわけでぴたりと後につけ、山を抜けたあたりで信号に仲良くひっかかった。
みると、The Matrix に出てくるオラクルと、カメレオンを足したようなおばあさんが運転していた。
顔がひきつった。
まぎらわしいことすなっ、とつい心の中で叫んだが、すぐにはっとした。
こんなことに惑わされててどーする!100%の満足を求めて木を探しに来てたんじゃなかったのかっ!
100%の満足は120%を求める努力が必要とされるわけだが、その20%とは雑念を払うためのものだとつくづく思った。
追伸:山道を行くとき、国会中継をラジオで聴いていた。例のテロ対策の給油問題についての議論がなされていたが、全く進歩を感じなかった。ただ自民党の元自衛隊の新人議員だけがリアルな発言をしていた。全く政治家たちは旧態然のマンネリ化したまさに同じゲームをくりかえしているだけなのに現実にはいろいろ実行に移され、自衛隊の方は現場にいる。現場で活動するにはそれなりに必要なこと(例えば通訳の確保や死亡時の慰労金)があり、それを訴えていたから、議論の余地のないほどその主張には正当性がありとにかくリアルだった(昭和の戦争時に戦国時代並みの武装で戦ったことを思い出さざるを得なかった)。しかし同時に何の思索もなくただ糸の切れたタコのように現実に自衛隊が動いている感じも同時にした。あのときのようにもうすでに暴走している、と。何しろ国会議員の議論の根拠は、ほとんど世論なのだ!そしてそんな根拠しかないから現実に自衛隊が活動をしても通訳が足りないなどのような基本的な(他国にはその手の欠如はないそうな)ことさえ補充されてもいないのだ!「やる」ということを現実を見据えてしぼりだしたように決めたわけではないから、実際に現実の問題に手を出しても全く logistics がないのだ!ただ今日の僕はそれを笑えない、とこれを書きながら思った。
といって材木屋に行く時間の余裕がない。
そこでデパートにやってきていた家具職人をみて決めることにした。
金はかかるかもしれないが、時間は大幅に浮く。
少なくとも75%くらいの満足のゆく買い物はできると踏み、実際に飛騨の職人の工房を選んで交渉を始めた。
が、湯斗のご主人にいわれた。
一生ものだから100%を求めないと。。。。
なんだか大事なことを忘れていたような気がした。
もちろんすべてに100%は無理だが、好きだからこそ買おうとしていた一枚板のテーブルに100%没入しなくて何に100%の力を使うというのか。
ひとと付き合うときも、100%で付き合うと決めたひとには、そのひとにも100%を要求するわがままなやつだというのに。
というわけでここのところ時間が空くと、山のなかに、木材を探しに出かけていた。
山桜、欅、栃、ポプラ、ブナ、黒柿、水目桜、椎、蝦夷松、栗、樫、朴、とみて歩いた。
もちろん木の種類だけが問題なのではない。
木目や気の出具合、形、年輪など気に入るやつを探すためだ。
今日も仕事帰りに少し国道を遠回りして、山道を行き、そうした材木屋をまわった。
山桜と楠で手ごろなのがあったが、100%はおろか90にも到達しなかった。
このまんま100には出会えないかもしれないと思いながら、鬱蒼と茂った木々で、街よりも早く宵闇に包まれた山道をくだった。
と、隣を駆け抜けるピンクの車が目に入った。
いつも競争しているわけではないが、山道の下りで、あまり抜かれたことはなかったが、サラリと抜かれた。
下るときの速さには自信があった僕としてはそのままその車を見過ごせなかった。
みると、なんという名前かは知らないが、やけに立方体に近い格好の車で、20歳前後の女性がよく乗っている印象があった。しかも後部座席にも前部にもいろいろぬいぐるみがあって、これは間違いなく女の車だと確信した。
と同時に、僕の網膜には髪と足の長いきれいな女性が刻印されていた。
きっと美しいに違いない!
というわけでぴたりと後につけ、山を抜けたあたりで信号に仲良くひっかかった。
みると、The Matrix に出てくるオラクルと、カメレオンを足したようなおばあさんが運転していた。
顔がひきつった。
まぎらわしいことすなっ、とつい心の中で叫んだが、すぐにはっとした。
こんなことに惑わされててどーする!100%の満足を求めて木を探しに来てたんじゃなかったのかっ!
100%の満足は120%を求める努力が必要とされるわけだが、その20%とは雑念を払うためのものだとつくづく思った。
追伸:山道を行くとき、国会中継をラジオで聴いていた。例のテロ対策の給油問題についての議論がなされていたが、全く進歩を感じなかった。ただ自民党の元自衛隊の新人議員だけがリアルな発言をしていた。全く政治家たちは旧態然のマンネリ化したまさに同じゲームをくりかえしているだけなのに現実にはいろいろ実行に移され、自衛隊の方は現場にいる。現場で活動するにはそれなりに必要なこと(例えば通訳の確保や死亡時の慰労金)があり、それを訴えていたから、議論の余地のないほどその主張には正当性がありとにかくリアルだった(昭和の戦争時に戦国時代並みの武装で戦ったことを思い出さざるを得なかった)。しかし同時に何の思索もなくただ糸の切れたタコのように現実に自衛隊が動いている感じも同時にした。あのときのようにもうすでに暴走している、と。何しろ国会議員の議論の根拠は、ほとんど世論なのだ!そしてそんな根拠しかないから現実に自衛隊が活動をしても通訳が足りないなどのような基本的な(他国にはその手の欠如はないそうな)ことさえ補充されてもいないのだ!「やる」ということを現実を見据えてしぼりだしたように決めたわけではないから、実際に現実の問題に手を出しても全く logistics がないのだ!ただ今日の僕はそれを笑えない、とこれを書きながら思った。