聖マリアンナ医科大学病院臨床研修Blog

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後期臨床研修医募集中!

聖マリアンナ医科大学では平成26年度後期臨床研修医を募集中! 詳しくは聖マリアンナ医科大学臨床研修センターまでお問い合わせ下さい!

研修プログラムの特集 ~専門診療能力を身に付けるために~

2009-10-05 22:32:18 | プログラム解説
患者の診療を行いながら学ぶということが臨床における教育においてもっとも重要
それが卒前のBSLであろうが卒後の初期臨床研修だろうが同じこと
まして後期臨床研修としてさらに専門性を高めようろすれば当たり前のこと
医学教育の核心とも言えるこの教育的手法は積極的に取り入れられるようになりました


だから医学部のかなり低学年でも積極的に臨床の場で学ばせようとするわけですネ
卒後つまり初期臨床研修では「仕事をしながら業務をこなしながら」
on the jobなのです
研修医には研修としての学習者の立場がありながら労働性も認められているわけです
個人的には自分もまだまだ手術手技を磨きたい学びたい学習者だ~と言いたいとこですが
だからといって訴えたところで患者さんも周囲の同僚も後輩も
何言ってんですか~    そうね~

もし違いがあるとすれば
ある程度自分で方向づけができ自分で問題解決できるようになった能力を身に付けたとき
医師として独り立ちのような気がします
ボク個人がこれからは一人で考え責任が生じるぞってより一層気合いが入ったのは
その年たった一人専門医試験に合格したとき
そして翌年救命センターの専属指導医としてはじめて病棟を任せれた時だったと思います
え~とたしか卒後8年目でした

このころ救命救急センターのドキュメンタリー番組が流行ってて
よく取材されてました
もちろんこの頃は研修医に5泊6日研修を勧めていた張本人です
自分がそういった研修でしたから一生懸命だったんですネ

だから当時の猛者たちには「先生が一番変ったんじゃないですか~」と冷やかされる
そうです・・・・・そう思います
だからこそ臨床の現場で学ぶことは重要だと一番知ってるんです

まず先輩がどうしてるか必死に観察してはあとで手術書や手引書で確認しました
先輩たちが書いた診療録をみては時には師匠の書いた手術記録をこっそりコピーして
あとで調べたりまねして書いたり
一番力になったのはそれを当時のBSLたちや研修医に
こうやんだぞ~なんて真似てるのにさも自分の技のように見せびらかして
(あれ?なんか違う・・・・・やばい・・・・)じゃ!後やってみろ!自分で考えてな!なんてこっそり裏で調べたりして

今思えば現時点でできる能力abilityから
自分で解決できる能力自己指示的学習能力であるcapabilityの修得を自然に行っていたんでしょう
このある一定のサポートのもと安全に医療が実践できる段階をcompetentといいます
実際の診療において・・・・・・・日々の臨床研修の現場において
すべてを教えることは不可能なんです
だからあるレベルに達するまでを修得させればいい
その割り切りが大切なポイントだと思います

おそらくこれまでの日本大げさですね聖マリアンナ医科大学でも
自然とこの臨床現場にいる教育的手法の流れが受け継がれていたんでしょう
それがある程度その大学ごとに異なっていて医局の伝統的な教育的手法だったのカモ・・・

でもこれではそこに合うのか合わないのかは入局したり所属してからでないとわからない

今までの研修そのものがすべて悪かったヨ~と勝手に告白しているのではありません
ボクはいち早く罪を償ったヨ~などと開き直るのではありません
知ってる方たちは手法は違うけど本質的に言ってることやってることは変ってないと
お気付きのはず・・・・・前述の猛々しい後輩たちは
「でも相変わらずですよね~先生は変らないでください」と
変ったことと変らないことをきちんと理解してくれてます


臨床でどうやって教えたらどうやって指導医は教えていくべきか
学習者である研修医ときにBSLはどう学ぶべきか
経験的に学習を進めていくべきか
ちゃんとこの初期臨床研修に取り入れてきたんです

病棟でも外来でもじっくり考えて患者を受け持って見守られながら自分で考えて行動する場を用意しました

夜間急患センター・・・・・ここでは患者さんも含めて常に振り返りを促されます
夜間急患センター・・・・・長いから夜間急(ヤカンキュウと言います)
外来における教育は大事だとおそらくこれをお読みの方は十分ご存知でしょう
でも心のどこかでは・・・研修医ひとりで大丈夫ですか~?なんかあったらどう責任とるんですか?ってネ
でも自分たちはどうでした?最初にひとりで当直に行ったのはいつでしたか?
そのときのサポートは?あなたたちはどうだったんですか?

はい!ボクは恐ろしかったです!あ・・・・また勝手に抜け駆けで告白してます
というわけで今の夜間急患センターがどれだけ患者さんにも研修医にもいい環境であるか
明確なはずです
実際の研修では「自分で判断しろよ~それくらいできるだろ~」なんて言って
なかなか指導してくれない指導医が世の中にはいると聞きます
ならそんな指導医こそきっと研修医時代にはそんな指導も受けてもらえなかった悲しい過去があるはずです
きっと自分はそうはなるまいと心に誓っていたはずだし
今もそう思ってるはずです
だからこう思ってください
次にはきっと来てくれるはず!今はきっとお忙しいんだ!あとでまた教えてもらおう!!てね

大学病院でありながら
臨床現場での学習と教育はどうあるべきか真剣に考えたらこれしかなかったんです
とにかく最近の研修修了時のアンケートで一番多かった満足度No1の研修は・・・
夜間急患センターでした
さすがに初めのころは一番不評だったようですが・・・・・・突然始めた感がありましたからネ

またまた長くなりましたが
どうでしょう?
昼間病院見学へ来ると夜間急患センターの研修はみる事ができません
土日に研修プログラムの解説を聞きに来てついでに
夜間急患センターを見学するってのも面白いですぜ~旦那!