富良野の森の奥に見つけた石窯のパン屋さん。
何だか不思議です。
というか、まがりなりにも大手企業で36年間も営業に携わった私の理解を完全に超えています。
いったい何なのでしょう。
もう一度外見を眺めますと、お店は結構立派な風格です。
一階部分はコンクリートで作りで、左手半分が店舗になっていますが、そのスペースは「商い」を考えると、素人目にも小さく、目立ちません。
そもそも、この場所が「商い」に向いているとは全く思えません。
陳列している、左程多くない数のパンは売り切れるのでしょうか。
しかし、石窯に関して全く知識のない私でも、森の中の場所であればこその利点はよく理解できます。
それは薪です。
確か石窯は木を燃やし、そのすぐ横で、燃える木の輻射熱で食材を焼く構造だったはずです。
だとすると、薪の種類や状態がパンの味に影響を与えるのかもしれません。
お店の横には大量の薪が積まれていました。
石窯でしか出せないパンの味に拘り、石窯パンの究極を極め、良いものを作りたいという思いが強ければ、売上や利益を度外視してでも、この場所に窯を構えたことは納得できます。
店主はきっと夢と理想を追い求めるタイプの方なのだと想像しました。
お店の名は「アイム」ですが、これは「I'm 」のはずですから、きっと本当の店名は「I'm a dreamer」なのかもしれません。
以上はあくまでも私の勝手な推論ですが、そう見当違いでもないような気が致します。
本当は店主に直接、お話をお聞きするのが手っ取り早いのですが、ついつい聞きそびれてしまいました。
ちなみに、石窯パン屋さんでお土産用に買って帰ったラスクを家人が食べての第一声は「エー! 美味しいねこれ、何処で買ってきたの」でした。
森の香りが心地好くて、石窯のパン屋さんの周囲を散歩してみました。
ふくよかな落葉松の森とその隙間にオオハンゴンソウが綺麗に花を咲かせていました。
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