八重桜の下で時を忘れ、しばし、花に巡り会えた幸に浸りました。
ふと空を見上げると、陽は既に天頂を越えていましたが、予定がない旅ですから、ゆっくりとベンチから離れ、東の丘に向かって歩き始めました。
丘の下に水を湛えた池と、それを見下ろす石の塔が見えています。
石の塔は1929年に「泉の庭」を作るときに出た石を使って建てられたのだそうです。
塔では、時刻になると62個のカリヨンベルが鳴るそうです。
塔の中の石段を登ってみました。
東の丘の上に出口が開いていました。
小道にはツツジが咲き、見事な枝垂桜が、青く葉を茂らせていました。
名札に「枝垂れヒガンザクラ」と記載されています。
この庭園には、開花時期の異なる数種類の桜が植栽されており、春には、何処かで桜を楽しめる工夫が施されているようです。
枝垂桜の根元に水が流れ、その水は「水の瞳」と名付けられた場所から湧き出ていました。
面白い工夫ですが、正直ちょっと気味の悪い思いが伴います。
丘の上では、様々な木々が暖かな春を待ちわびていました。
木々の根元に、チオノドクサが咲いていました。
チオノドクサは、雪解けとともに咲き始めることから、和名で「ゆきげゆり(雪解百合)」と呼ばれ、学名のChionodoxaは「雪」+「輝く」という意味を持つそうです。
庭園の南東に位置する丘は「柏と針葉樹の丘」と名付けられていました。
私はこの場所で、アメリカブナの花芽をフィルムに収めた後で、売店に寄り、幾つかのお土産を求めました。
そして午後4時、楽しかった一日を振り返りながら、長い滞在となったロングウッドガーデンを後にしました。
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