東京を出て、4日目の朝を高岡市の河川敷で迎えました。
前日の最後に訪ねた氷見市坪池から氷見市街へ戻るより高岡市街の方が近かったのです。
そして、3日間ご無沙汰しているお風呂に入ろうと思いました。
高岡市街で銭湯を探して汗を流した後、スーパーで割引価格の焼肉弁当や缶酎ハイを買い込み、小矢部川の河川敷に車を停めて車内で夕食を済ませ、寝袋に潜り込みました。
翌日の朝早々に車の中で目を覚ますと、コンビニで朝食を購い、再び氷見市街を目指して走り始めました。
最初に訪ねたのが氷見市蒲田の大ツバキです。
民家脇の林の中を上ってゆきます。
坂道の先に設けられた階段を上がると、幾つかの墓石を守るかのように3幹のツバキが枝を広げていました。
この場所に枝を広げる蒲田の大ツバキは、平成18年に氷見市天然記念物に指定されています。
「3本の幹で最も太いものの幹周は2.2m、樹高11m、枝張りは東西13m、南北13mで3月中旬頃から赤と薄桃色の花を咲かせる」と解説にあります。
蒲田の大ツバキの周囲に数多くのツバキが枝をひろげ、地に落ちた枯葉の上に紅色の花が散り広がっていました。
蒲田の大ツバキの場所から少し下り、踏み分け道の途中から左へ数十メートルほども進むと所別の墓地、田口家奥都城に出ます。
この墓地も、ツバキの古木が墓を守り、墓の周囲は数多くのツバキが足の踏み場もない程に、紅色の落ち椿が地を覆っていました。
緋毛氈が広がる林で、梢の先に咲きほころぶ深紅の花が、舞妓のような微笑を見せてくれます。
白い雪の中で寒さに耐え抜いたヒメアオキが、ルビーのように輝く果実を枝に飾っていました。
蒲田の大ツバキとは一味異なる風情を漂わせた奥都城椿も、私の記憶の中に天然記念物並みの記憶を残してくれたのです。
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