なだらかな尾根道がササの茂みに中に続いていました。
明るい陽射しの中でエゾアジサイの花を見かけました。
エゾアジサイは、中央のプチプチした両性花の周囲を、4枚花弁の青い装飾花が囲みます。
主に、北海道と本州の日本海側に育ちますが、花の青さの濃淡に多彩な変化が認められます。
この花色は水色とでも呼べば良いのでしょうか。
登山道の周囲に、色の変化に富むエゾアジサイの花が次々と現れました。
左上のエゾアジサイはツユクサ色、右上は花田色とでも名付けましょうか。
エゾアジサイの色々を楽しみながら、なだらかな尾根道を登り続けます。
周囲の森に広葉樹と針葉樹の混交林が広がり、見上げると、カツラの大木が淡緑色の葉を梢の先に輝かせていました。
大きなエゾマツの根元に解説板が設けられています。
木の高さは25m、直径90cm、樹齢250年と記載されていました。
そのすぐ横に、この木から新聞紙だと何枚、トイレットペーパーは何ロール、ティッシュは何箱、との問いが記され、
裏へ廻われば、その答えがありました。
この道はきっと、小学生の野外研修などに使われるはずです。
明るい林の中に登山道は続き、時折鶯の囀りが聞こえてきます。
何時の頃に倒れたのでしょう、一人では抱えきれぬ程の、針葉樹の大木が道を塞いでいました。
剽軽な表情で、ウドが葉を広げ、花を咲かせていました。
暑くもなければ、寒くもない、程好い大気に包まれて、北国の山にうららかな道が続いていました。
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