カンザス州に入ってから緑が増えましたが、雲の様子が怪しくなってきました。
そうですよね。雨が降るから緑が育つ。
緑は神様が雨と一緒に下さった恵みなのです。
しかし、その雨がドラスチックでした。
雨の降る場所が極めて限局的で、雲の下のごく一部分だけに雨が降り、その部分が雲と一緒に移動して行きます。
こんな雨の降り方は見たこともありません。
しかも、異様な雲に驚いていたら、地上に白いものを見付けました。
まさか、と思ったのですが、間違いなく雪です。
ロッキーにはまだ沢山の雪が残っていましたが、この辺りも、つい最近まで雪景色だったのでしょうか!
それと共に、左右の畑に見慣れぬ物を見かけました。これって何?
全体が100メートル程の構造物で、10メートル置きぐらいにタイヤの付いた柱が金属の棒を支え、夫々の棒には針金を付けたハンガーのようなものが等間隔で釣り下がっています。
見慣れぬ自然現象や始めて目にする物が、私の好奇心を次々とくすぐります。
その内に、期待していたものがやって来ました。
そうです、密かに期待していました。
異常に限局的な雨との遭遇です。
対向車線のトラックの後が雨雲に霞んでいます。
雨の中では風も強烈です。
枯れススキのような物が根を付けた株ごと、風に飛ばされて目の前を過ります。
しかし、それもほんの束の間。あっという間の出来事でした。
そうそう、何度か見るうちに、さっきのハンガーの化物の正体が分かってきました。
どうやら畑に散水する装置のようです。
多分畑の端に井戸を掘って、そこにハンガーの化物を装着し、井戸を中心に畑に散水しているのではないかと推測しました。
日本の梅雨のように優しく、しっとりと紫陽花を濡らすような雨の降り方とは対極な、白黒はっきりさせるような雨の降り方を見てると、均一に作物を育てるためには、こんな装置が必要なのかもしれないと、一人納得した次第です。
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