車道を外れた旧道が沢の中に吊り橋を掛けていました。
そんな旧道にセロジネ・コリンボサが白い花を咲かせていました。
今朝花の姿を見出した場所とほぼ同じ標高です。
ヒマラヤでは、標高が花咲く季節を決めているようです。
歩く旅だからこそ気付いたのでしょう。
これこそヒマラヤ トレッキングならではの醍醐味です。
旧道を歩いていると、車道を四輪駆動車が通り過ぎてゆきます。
数年後には、ランドルンまで車で行くのが当たり前になっているかもしれません。
ポカラからランドルンへ、車で3時間程で入れれば、ABC(アンナプルナベースキャンプ)を4~5日で往復することも可能になるかもしれません。
そうなった時、神々の庭が穢されぬようにと案じるのは、心配し過ぎでしょうか。
午後3時頃、標高1700メートルのトルカに宿を定めました。
今夜もKさんと同宿です。
茅葺屋根の東屋を見た時、シャワーの後、ここでビールを飲もうと決めました。
沢水溢れるGH(ゲストハウス)の洗い場で洗濯を済ませ、寝床を整え、17時頃東屋のテーブルに座りました。
夕暮れの中、アンナプルナ・サウスが雲の間に頂きを覗かせました。
今夜の客は私とKさん、ドイツ人の大学院生の二人連れだけです。
夕食後に四人は東屋に集い、尾根の上に昇る月を眺めながら酒宴を始めました。
陽が落ちと、対岸の村に灯が灯りはじめました。
二日前が私の誕生日と知ったドイツの学生さんが御馳走してくれた、お祝いのヒマラヤ焼酎をあおりながら、今夜もヒマラヤに上機嫌な夜が更けてゆきました。
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