染物屋生活

神奈川県の住宅地(でも片田舎)の染物屋日記と、電気代が月1500円(原発反対なので)の節約生活を紹介「染め吉」と言います

どうしても気になる東京新聞「筆洗」4月20日

2015-04-22 22:08:27 | 日記
東京新聞のコラム「筆洗」(4月20日のもの)がどうしても気になるので書いておく。

家庭訪問のお茶菓子についてだ。弘兼憲史の「課長島耕作」にこんな場面があったそうだ。貧しい家に育った女の子が家庭訪問を心配する。家は汚いし、お茶菓子も用意できない。母親は、おはぎをこしらえて出す、といってくれる。先生は後でいただくとおはぎを持ち帰ったが、河原に捨ててあったのを女の子が発見する。「母が作ったおはぎが悪いんじゃない。捨てた先生が悪いんじゃない。貧乏が悪いんだ」女の子は言ったそうだ。
まる2日考えたのだが、これは「きみはダックス先生がきらいか」に灰谷健次郎が書いていた話ではないか?ダックス先生のモデルは、灰谷の友人の鹿島和夫である。1935年生まれの鹿島は、1945年には、疎開して貧乏で苦しい暮らしをしていた。そのときに、家庭訪問に来た先生に出した羊羹を先生に持たせたが、先生は捨ててしまった。それをみていた鹿島は、拾って持って帰ったという。この話、灰谷は何回か文章にしている。「貧乏がわるい」のだったか、「心無い先生が悪い」のだったか、忘れてしまったが、心にしみる話だった。私は、「先生が悪い」というふうに受け取ったと思う。灰谷も鹿島も、小学校の先生をしていたので、先生に対する、目つきが鋭い。弘兼、もしくは漫画における原作者は、この「ダックス先生」に出てくる話をもとにしたんではないかと、思った。話が似すぎている。

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ふじねこ)
2015-04-24 22:13:56
家庭訪問の茶菓子、悩みます・・・。いや、家庭訪問が3日後なんですが、家が片付かなくて~。がんばります。
灰谷さんの本は子供の頃は難しくて、よく理解できなかったけれど、昨年「太陽の子」を読んで、号泣。「コタンの口笛」も衝撃的でした。児童文学じゃないほうのが読んでみたいと思いました。
家庭訪問はつらかったですね (染め吉)
2015-04-28 01:38:49
染め吉です(どうやってコメントに返信するのか、いまだに解りませんので、ここを使います)私にとっても、家庭訪問はつらかったです。まだまだ貧乏な昭和30年代。貧富の差ははっきりありました。先生は行く先々で、お茶とお菓子を出されるから、おなかたぷたぷかもね。

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。