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山岳ガイド 江口正徳の仕事と日常

北アルプス 前穂高岳~明神岳主稜縦走

2022-08-29 09:27:18 | ガイド山行/バリエーションルート登山
8月27日~28日は、前穂高岳~明神岳主稜縦走のコースをガイドしてきました。

穂高周辺を代表するバリエーションルートの明神岳です。普段から人も少なくとても静かな登山ができるので僕的には大好きなエリアです。
なかなかの長丁場なので天気の見極めと安定した体力、そして登攀力が必要なコースです。
暫く雨続きの不安定な天気が続いていましたが、雨の止むタイミングを上手く捉えチャンスをものにして予定通りのコースを踏破していただくことができました。


初日の朝、穂高連峰を眺めながら上高地を出発。岳沢小屋をめざしました。
岳沢小屋に到着して30分後には本降りの雨になったので雨に遭わずタイミングよく入山することができました。

翌朝は3時半に岳沢小屋を出発して先ずは前穂高岳をめざしました。


小雨が降ったり止んだりの中を重太郎新道を登ります。明神岳主稜の鋭い岩峰群が聳えています。


あっさり前穂高岳に登頂!
ここからが実質的な縦走スタート地点です。


着いた頃は未だ小雨が残っていましたが縦走準備をしている間にみるみる晴れてきました!
それにしても絶景中の絶景ですね!


前穂高岳を後に縦走スタート!
明神岳1峰(主峰)と2峰を眺めながら進みます。


昨年の強い地震と雨続きの影響から以前にも増して崩落個所や巨大な浮石が多くなっていたので慎重に慎重に進んでようやく1峰への取付きまできました。


1峰に向けて登ります。


1峰(明神岳主峰)登頂! おめでとうございます!
先ずは前穂高岳と明神岳を繋ぐことが出来ましたね。
前穂高岳~吊尾根~奥穂高岳、そしてジャンダルム周辺を望みます。


続く2峰へ向けて進みます。
正面は2峰の岩壁




2峰の岩壁に取付きます。
先ずは1ピッチ目


途中にはウスユキソウが綺麗に咲いていました。


続く2ピッチ目


2峰のピークから越えてきた1峰と前穂高岳を眺めます。
まさに岩、岩、岩の殿堂です。


続く3峰を眺めます。


3峰の山頂から2峰と1峰(右のガス中)を眺めます。


5峰登頂!
シンボルのピッケルは健在でした。


5峰からは南西尾根を下って上高地をめざします。
途中に非常に悪い箇所があるので下山といえどもなかなか気の抜けない下降なのです。


上高地へ下山してきました。
スカッ晴れの空の下、穂高連峰と明神岳を眺めます。
なかなかハードなコースでしたがよく頑張ってくださいました。
お疲れ様でした。ご参加ありがとうございました。








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個人ガイド 六甲 妙号岩クライミングと菊水ルンゼ

2022-08-26 09:43:14 | ガイド山行/バリエーションルート登山
8月25日は、個人ご依頼で六甲のクライミングとバリエーションルートをガイドしてきました。


先ずは前半は妙号岩をめざします。


広大な岩場は様々なラインが楽しめる良い岩場です。




易しめのラインを中心に登っていただきました。


トップロープでも何本か。


妙号岩からはダム湖を挟んで対岸には次にめざす菊水ルンゼが望めます。
電波塔の経っているのが菊水山


後半は菊水ルンゼへ


暗い入口ですが直ぐに開けて、明るい岩場を登ります。
バックには妙号岩が広がっています。




ちょっとした岩登りもあって楽しみながら越えて行きます。


展望岩に着いて登攀終了~
妙号岩を眺めながらお昼ご飯休憩です。


この後、しばし歩いて菊水山登頂です。


リリィも沢山咲いていました。


神戸の街と海を見下ろします。
山の上から見下ろす街と海の景色が大好きです。
この後、ハイキング道を辿って下山。
山行を終了しました。
お疲れ様でした。ご依頼ありがとうございました。








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岩場行動技術講習(ステップ2/実践編)

2022-08-26 09:10:54 | 講習
8月24日は、京都 金毘羅山で岩場技術の実践編講習を行いました。

暑さも少し和らいで金毘羅山もだいぶ行動し易くなりました。
いつものカリキュラム、内容で反復練習を繰り返しながらタップリ登り、下り込んでいただきました。
この「ステップ2/実践編」は実際の本番山行を想定したシミュレーションであり、本番のプレ山行的な内容で行っています。
3つのピークを持つ長大な岩稜バリエーションルートを登り、そして出発地点まで無事に下山してくるという想定で行いました。


先ずは念のために下部の易しい岩場を使って登り下りの反復練習です。


整ったところでザックを背負って本番山行的に岩稜登攀をスタート! 
1つ目のピークと想定したワイケンの頭をめざしてワイケン尾根を登っていきます。


ドンドン登って小岩壁も越えて行きます。


あっさり1つ目のピークと想定しているワイケンの頭に1回目の登頂!
雲が多めなので逆に涼しく登れました。




想定の2つ目のピークをめざしてワイケン尾根上部~北尾根を懸垂下降メインで北尾根取付きまで大下りです。


北尾根を末端から登り返してきます。


ワイケン尾根に合流してそのままワイケンの頭をめざします。


2つ目のピークと想定しているワイケンの頭に2回目の登頂。
青空が広がり陽が射してきたので汗をかきかき登ってきました。


想定の3つ目のピーク(本峰)めざしてまたもや大下りです。
ワイケン最上部からカルピスを懸垂下降


敢えて歩きにくい所を選んでアチコチ歩いて舟の岩壁へ。
苔で滑り易かったですが確実な動作でしっかり登ってこられます。


北壁上部に繋げて登ります。


3つ目のピーク(本峰)と想定しているワイケンの頭に3回目の登頂!
また少し雲が優勢になってきたので心地よく登ってくることが出来ました。
よく頑張りましたね!

でも登ったからには出発した場所まで無事に下りきるのが登山というもの。
疲れているので普通のトレールを辿って下れば良いのですが、やはり本番を想定した場合、例え下山であっても難しい箇所を経て下山しなければならないことは多々あります。


という訳で疲れた頭と体ですが再び意識を集中させてワイケン尾根を下降しながら下山です。
モーレツしごき教室を意識している訳ではありませんYO~ 
登山にとって当たり前のことを当たり前に行っているだけなのです・・・


最後の岩場を下降して本日の講習修了~
大変お疲れ様でした! 本当によく頑張りましたね!
充実した一日でした。
ご参加ありがとうございました。








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個人講習 岩場行動技術講習

2022-08-20 08:24:09 | 講習
8月19日は、個人ご依頼で京都の金毘羅山で岩場講習を行いました。

大雨後でだいぶ涼しくなって爽やかな陽気の下でミッチリ練習していただきました。
今回は個人ご依頼でしたので公募プラン的には基本編と実践編の中間くらいの内容で行いました。
この基本編と実践編の中間くらいとは言っても例えばガイドツアーで剱岳の源次郎尾根を多少条件が悪くても登っていただけるくらいの内容で行っているのでかなりレベルは高い内容といえます。


先ずは下部の易しい岩場の最下段を使って基本動作の反復練習。
登っては下って、登っては下って・・・何度も何度も繰り返し反復練習です。


低い場所で確実な動作が出来るようになってきたので高い場所を使ってやはり登っては下って、登っては下って・・・何度も何度も反復練習です。
先ずは頭で理論や理屈をしっかり理解して、その後は数をこなして体に覚え込ます。このどちらもが両輪みたいなものなのです。


岩場を安心して動き回れるようになったのでザックを背負って実際の山行形式で岩尾根登攀をスタート。


途中の小岩壁では一旦ザックを降ろしてまたもや登っては下って、登っては下って・・・反復練習です。


ワイケンの頭に登って大原の里を眺めます。
里も気持ち良い爽やかに晴れ渡っています。


ワイケンの頭から懸垂下降でスタート


続けて北尾根を途中まで懸垂下降


続いて北尾根を登り返し~


ワイケン尾根直下は裏側の急な岩壁を登って本日2回目のワイケンの頭登頂です。


下山もトレールは使わずにワイケン尾根を下降してきて、本日最後の岩場を下り終えて終了~
約8時間半。
よく登り、よく下り、本当によく動き回って頑張りぬいてくださいました。
大変お疲れ様でした。ご依頼ありがとうございました。








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戸隠山と岩場技術講習

2022-08-16 19:56:31 | ガイド山行/一般登山
8月13日~14日は、北信 戸隠山をガイドしてきました。

台風の心配でしたが北信に位置する戸隠山は良い天気に恵まれてまた程ほどに涼しく快適な夏山登山を満喫していただけました。
初日は長野市街地を見下ろす絶景の岩場、謙信物見の岩で岩場講習も合わせて充実の2日間でした。

初日は長野市を見下ろす絶景の岩場、謙信物見の岩で岩場講習。
登り下りの基本的な動きから初めて徐々に難しいラインにもチャレンジしていただきました。


懸垂下降の練習からスタート。


続いて易しいラインを登り下りしながら基本技術を反復練習です。




徐々に難しいラインへ




完全クライミングのラインにもチャレンジしていただきました。

翌日はメインの戸隠山へ、「蟻の塔渡りコース」から向かいました。


百間長屋
核心部の蟻の塔渡り以外にも岩場が多く、岩場のトレーニングや岩場そのものを楽しむ為にもとても良いコースです。


ソバナがあちらこちらで沢山咲いていました。


急な長い岩場を登ります。


マツムシソウも沢山見られました。


いよいよ核心部の蟻の塔渡りです。




ナイフリッジなので無理せず確実に進みます。


最後の急な岩場を登って八方睨登頂!
遥か本院岳、西岳を望みます。


カワラナデシコも沢山咲いていました。


先ほど通過した蟻の塔渡りを振り返り眺めながら少し先の戸隠山をめざします。


戸隠山登頂!
登頂おめでとうございます!お疲れ様でした。

戸隠山山頂からは一不動を経ての周回コースを辿るのが一般的ですが、大して面白い箇所がある訳でもないので僕的にはこの戸隠山に関しては往復コースがお勧めです。その方が練習にもなりますし、岩好きの人にとっては2倍楽しめることになりますからね。
という訳で往路と同じく蟻の塔渡りコースで下山。


蟻の塔渡りを下ります。


様々な岩場、鎖場を順調に通過して登山口に下山終了。
ソフトクリーム(信州リンゴ)で締めくくりました。
2日間お疲れ様でした。ご参加ありがとうございました。








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