『（食品スーパー）お待ちをしていました、翁さん。いつも駐車場の離れた隅に車を止められるから、直ぐに分かります。私が買い物をして帰ろうと思ったら目にとまりまして、ホホホホ。お買い物は終わりましたか？、いつも同じ保冷のマイバッグ、それに入る範囲で買われる？、ホホホホ。あら、可愛いバッグが助手席に、本とカメラが入っている？。・・・・この陽気で体調を崩す人が多いそうで』
『あれれれ、百合さん、この間はコンニャクをご馳走様、手作りは美味しかったわ、ハハハハ。なんだ、とうちゃんも一緒かね。スーパーもこの頃は自社ブランドの商品が、案外に中小の業者に値段を叩いて作らせて。このバッグ？、詰め碁に英会話、スマホの教本、持ち歩いて病院の駐車場など一寸した待ち時間に読む程度だが。「気象病」、温度、気圧、湿度などの大きな変化で自律神経の失調が』
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『本をよく読まれますね、夜は枕元で睡眠促進剤ですね？、あのね、これからおとうちゃんとお昼を食べる予定なのですが？、和食のお店です、ホホホホ。よろしければ一緒にどうですか？、ええ、車の中におむすびが２個？、ご自分で作って？、これから奥様をお迎えに病院に回られる？。お誘いしたのに残念ですね。明日、初子さんと草餅を作りますので、お昼頃にお届けしますからね』
『お昼？、久しぶりで旨いカツライスでも食べたいが、これから合い掛けの布団を買って病院に回らないと。むすびは朝の残り飯で作り、車の中で食べるのさ、ハハハハ。先週、俺も回って来たが、時間があったら峠道に回り込んだら？。１年で最も爽やかな季節、そんな景観を見れば「気象病」などにはならないよ、ハハハハ。とうちゃんの顔だけ見ていくかな、車の中で寝ている？、ガハハハ』
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あとがき＝＝日々の暮らしのパターンとタイミング、各々方とはこんな接点がしばしばあるわ、ガハハハ＝＝放念の翁