『お～い、どこだい？、翁さん。やあいたいた。玄関に大声で呼べって札があったから、ファハハハ。裏庭には除草剤の散布だね。安全な場所はそうして退治をしないと、始末に負えないわ、ハハハハ。・・・・翁さんこれ蕎麦粉だ、迎え盆の夕食には必ず蕎麦（画像は去年）を打つそうで、かあちゃんが群馬の温泉に出かけて探して来たそうだ。・・・・墓地周りも綺麗にしたそうで、手回しがいいね、ハハハハ』
『おや、八郎さん、いやあ、暑くなってきたよ。蕎麦粉かね、奥さんが覚えていてくれて、群馬の地粉を買ってきてくれた、いやあ、嬉しいわ、ハハハハ。迎え盆には蕎麦、送り盆の昼は手打ちうどんが定番で、祖父母が好きで、米が食えない子どもの頃はうどんかすいとん、蒸かし芋だったよ。・・・・この時期は草でも芝生でも刈ると直ぐに伸びて来る、始末に負えないから、除草剤でやっつけないと』
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（去年）
『いや、喜んで貰って良かったよ、今年は蕎麦粉が手に入らないって、婆さんにも零していたそうで、気にかけていたようだ、ファハハハ。・・・・照れば猛暑、雨が降れば土砂災害、一寸した都市がコンクリートジャングル、小水路は蓋掛けして水の逃げ場もなく、雨が降れば道路が水路、住みやすさと引き替えだろうよ。緑も減って木陰もない。田舎も蝉やトンボも減ってきたよ』
『あまりニュースでは話題にならないが、山が荒れてどこで土石流が起こってもおかしくないわ。俺の山の沢も凄い荒れようで、山道が消えて山奥には入れない、ファハハハ。・・・・そうなのよ、もう林業労働者がいないし、製材所もなくなり、山の木を誰が切って用材にするかだよ。あれお茶も用意しないで悪かったわ、ゴルフの予定は天気と相談して考えるよ、どうせなら雨の日が、ギャハハハ』
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あとがき＝＝日本の文化的な行事が年々薄れて、お盆も先祖を家庭に迎えず、墓参りで終わりのようだな、ガハハハ＝＝放念の翁