劇作家パトリック・マーバーの2作目の戯曲“CLOSER”が1997年5月、
英国国立劇場で初演されています。
イギリス演劇界久々の大ヒット作となり、数々の演劇賞を受賞。
現在までに30ヶ国語に翻訳され、
ブロードウェイや東京など世界中の100都市以上で上演されています。
(日本版では高橋ひとみが主演したそうです。)
舞台脚本を基にマーバー自身が映画用に脚色したのが本作品
「クローサー」です。
監督はかの「卒業」のマイク・ニコルズ(1931年生まれで、70歳を超えておられます!)。
2004年12月に全米公開され、
クライブ・オーウェンとナタリー・ポートマンが、
本年度ゴールデン・グローブ賞最優秀助演男優賞と最優秀助演女優賞を
それぞれ受賞しています。
もとが演劇だけあって、登場人物は四人にほぼ限定され、
会話中心にドラマが進みます。
映画でも時間経過がセリフのみで説明され、
都会が舞台で季節感が無いため、ぼんやりしていると
話がどこまで進んだか分からなくなります。
いまどき道端で出くわした男と女が恋に落ちて始まるドラマなんて
あるものかと思っていると、
ここにちょっとした仕掛けがあるのですが、
それは映画のラストのお楽しみです。
未確認ですが舞台版だと、
交通事故にあったアリスを診察するのがラリーということになっているようです。
映画ではそこまでせせこましい偶然の一致は仕組まれていません。
それと男同士がエロ・チャットで知り合うなんて笑えますね。
ネット風俗としては既にチャットは古い方に属しますが、
いまならブログとかメッセンジャーかな。
この話は別にトム・ハンクスとメグ・ライアンの「ユー・ガット・メール」のような
ネット世界を舞台にしたものではもともと無いので、
多少の古さには目をつぶりましょう。笑
これは男同士のチャットより、翌日の水族館のやりとりが上手く見せています。
パトリック・マーバーはウィンブルドン生まれ、
オックスフォード大学出身の新進作家・劇作家です。
戯曲「 Closer 」は 1998 年ローレンス・オリヴィエ賞 、
1997 年ロンドン批評家サークル賞、
1997 年ロンドン・イヴニング・スタンダード賞に輝いているのですが、
“現代の男女関係を正直に見つめた作品で、
四人の男女の出会いと瞬時の惹かれ合いと裏切り・背信の物語“
ということになっており、恋愛のネガティブな感情がテーマになっているだけに、
深淵かもしれませんが個人的には後味の良いドラマとは言いがたがったです。
クライブ・オーウェンは舞台の方にも出ているそうです。
そのときはダン役でした。だとするとダンの印象そのものがかなり変わりそうです。
この映画はセクシーなセリフが次々出てくるのでR指定になったと聞いていますが、
きわどいセリフの大半はラリーの口から出ています。
ラリーはセックスに対して何か強迫観念を抱いているという設定だそうですが、
どんなトラウマがあるのか劇中では特に明かされていないので、
セクハラ暴言男のように見えてしまいます。
それにいい女が出てくる度に「俺は医者だ。独り者の医者だ」と連呼して
手当たり次第にナンパシしまくってます。
程度の低い馬鹿男にも見えますが、
後半のダンとのやりとりなどを聞きますと、なるほど教養のちゃんとあるらしい。
笑。
アンナははじめからジュリア・ロバーツの配役というわけではなく、
もともとはケイト・ブランシェットがやるはずでした。
二人目の子供の妊娠でジュリア・ロバーツに。
でもジュリアもこのあとすぐ双子を産んでますのでなかなか慌しいですね。
“なんとなく恋愛に疲れちゃった大人の女性”というキャラクターを
上手いこと演じてます。
それを勘違いして「ジュリアは既にオバタリアン」と
映画の掲示板に書き込んだ人たちが結構います。
別に役どころを忠実に演じているだけですけどねえ。
これまで彼女は“何があっても元気印”という役ばかりだったのが、
災いしているかもしれないです。
朝のラッシュアワー。
通勤者で溢れるロンドンの街を歩くダン(ジュード・ロウ)は、
小説家志望のジャーナリスト。
交差点にさしかかった彼は、若い女性と目が合う。
次の瞬間、彼女は車と接触して倒れた。
慌てて彼女を病院へ運ぶダン。彼女は幸い軽傷で済んだ。
彼女の名は、アリス(ナタリー・ポートマン「スターウォーズ エピソード1~3」)。
ニューヨークでストリッパーをしていたが、
身ひとつでロンドンに来たばかりだという。
互いに惹かれ合った2人は、…
以下はネタバレになるので、この続きはhttp://www.cam.hi-ho.ne.jp/la-mer/Pic-closer.htmlにて脚本レビューの頁をご覧下さい。
英国国立劇場で初演されています。
イギリス演劇界久々の大ヒット作となり、数々の演劇賞を受賞。
現在までに30ヶ国語に翻訳され、
ブロードウェイや東京など世界中の100都市以上で上演されています。
(日本版では高橋ひとみが主演したそうです。)
舞台脚本を基にマーバー自身が映画用に脚色したのが本作品
「クローサー」です。
監督はかの「卒業」のマイク・ニコルズ(1931年生まれで、70歳を超えておられます!)。
2004年12月に全米公開され、
クライブ・オーウェンとナタリー・ポートマンが、
本年度ゴールデン・グローブ賞最優秀助演男優賞と最優秀助演女優賞を
それぞれ受賞しています。
もとが演劇だけあって、登場人物は四人にほぼ限定され、
会話中心にドラマが進みます。
映画でも時間経過がセリフのみで説明され、
都会が舞台で季節感が無いため、ぼんやりしていると
話がどこまで進んだか分からなくなります。
いまどき道端で出くわした男と女が恋に落ちて始まるドラマなんて
あるものかと思っていると、
ここにちょっとした仕掛けがあるのですが、
それは映画のラストのお楽しみです。
未確認ですが舞台版だと、
交通事故にあったアリスを診察するのがラリーということになっているようです。
映画ではそこまでせせこましい偶然の一致は仕組まれていません。
それと男同士がエロ・チャットで知り合うなんて笑えますね。
ネット風俗としては既にチャットは古い方に属しますが、
いまならブログとかメッセンジャーかな。
この話は別にトム・ハンクスとメグ・ライアンの「ユー・ガット・メール」のような
ネット世界を舞台にしたものではもともと無いので、
多少の古さには目をつぶりましょう。笑
これは男同士のチャットより、翌日の水族館のやりとりが上手く見せています。
パトリック・マーバーはウィンブルドン生まれ、
オックスフォード大学出身の新進作家・劇作家です。
戯曲「 Closer 」は 1998 年ローレンス・オリヴィエ賞 、
1997 年ロンドン批評家サークル賞、
1997 年ロンドン・イヴニング・スタンダード賞に輝いているのですが、
“現代の男女関係を正直に見つめた作品で、
四人の男女の出会いと瞬時の惹かれ合いと裏切り・背信の物語“
ということになっており、恋愛のネガティブな感情がテーマになっているだけに、
深淵かもしれませんが個人的には後味の良いドラマとは言いがたがったです。
クライブ・オーウェンは舞台の方にも出ているそうです。
そのときはダン役でした。だとするとダンの印象そのものがかなり変わりそうです。
この映画はセクシーなセリフが次々出てくるのでR指定になったと聞いていますが、
きわどいセリフの大半はラリーの口から出ています。
ラリーはセックスに対して何か強迫観念を抱いているという設定だそうですが、
どんなトラウマがあるのか劇中では特に明かされていないので、
セクハラ暴言男のように見えてしまいます。
それにいい女が出てくる度に「俺は医者だ。独り者の医者だ」と連呼して
手当たり次第にナンパシしまくってます。
程度の低い馬鹿男にも見えますが、
後半のダンとのやりとりなどを聞きますと、なるほど教養のちゃんとあるらしい。
笑。
アンナははじめからジュリア・ロバーツの配役というわけではなく、
もともとはケイト・ブランシェットがやるはずでした。
二人目の子供の妊娠でジュリア・ロバーツに。
でもジュリアもこのあとすぐ双子を産んでますのでなかなか慌しいですね。
“なんとなく恋愛に疲れちゃった大人の女性”というキャラクターを
上手いこと演じてます。
それを勘違いして「ジュリアは既にオバタリアン」と
映画の掲示板に書き込んだ人たちが結構います。
別に役どころを忠実に演じているだけですけどねえ。
これまで彼女は“何があっても元気印”という役ばかりだったのが、
災いしているかもしれないです。
朝のラッシュアワー。
通勤者で溢れるロンドンの街を歩くダン(ジュード・ロウ)は、
小説家志望のジャーナリスト。
交差点にさしかかった彼は、若い女性と目が合う。
次の瞬間、彼女は車と接触して倒れた。
慌てて彼女を病院へ運ぶダン。彼女は幸い軽傷で済んだ。
彼女の名は、アリス(ナタリー・ポートマン「スターウォーズ エピソード1~3」)。
ニューヨークでストリッパーをしていたが、
身ひとつでロンドンに来たばかりだという。
互いに惹かれ合った2人は、…
以下はネタバレになるので、この続きはhttp://www.cam.hi-ho.ne.jp/la-mer/Pic-closer.htmlにて脚本レビューの頁をご覧下さい。