映画制作裏話ブログ

映画制作裏話をかき集め作品ごとに整理したブログです。mixi「独身社会人映画ファンコミニティ」のログ集!

脚本レビュー「ヘアスプレー」

2007年10月26日 | 映画原作 映画製作裏話 独身社会人
1987年、奇才ジョン・ウォーターズ監督による
伝説のカルトムービーとして世に出た『ヘアスプレー』は、
2002年、ブロードウェイでミュージカル化。
ブームを巻き起こし、
翌2003年、トニー賞8部門を受賞した。この大ヒット・ミュージカルを
コメディの達人アダム・シャンクマン監督が完全映画化したのが、
本作『ヘアスプレー』です。
映画 → 舞台ミュージカル → 再映画化
の流れはミュージカル映画「プロデューサーズ」と同じです。
けれど、俗悪で笑うに笑えないコメディの「プロデューサーズ」より素直に笑えた分、
楽しめました。

天真爛漫に生きるトレーシーは、
はちきれそうなボディに流行のドレスを着こなし、どこまでも前向きに行動する。
この魅力的なヒロインに抜擢されたのは1,000人のオーディションで選ばれた
シンデレラガール、ニッキー・ブロンスキー。
ま、おデブでかわいく、歌がうまい、踊れる、というのは
これまでのハリウッドにはいなかった
ユニークなキャラクターです。

そのトレーシーの母親エドナ役には、
クイーンサイズの女装で登場するジョン・トラヴォルタ。(!)
とんでもないことを思いつくプロデューサーがいたものです。
スーパーメイクで歌って踊る女装のトラボルタ。うへぇ。

父親ウィルバー役は個性派俳優クリストファー・ウォーケン。
嫌味なステージママ役はミシェル・ファイファーが務めています。
まったくなんというキャスティングでしょう。
女装のトラボルタとクリストファー・ウォーケンは手に手をとって歌って踊ります。

あらすじ紹介にもあるとおり、ドラマの後半で黒人差別の話が出てきます。
当時、黒人番組と白人番組があったというのは、驚くべき話です。
そこまでは…

以下はネタバレとなるので
http://www.cam.hi-ho.ne.jp/la-mer/Pic-hairspray.html
にて脚本レビュー「ヘアスプレー」の頁をご覧下さい。

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「僕の彼女を紹介します」脚本レビュー

2007年10月22日 | 映画原作 映画製作裏話 独身社会人
「僕の彼女を紹介します」は試写会で見ています。
国際フォーラムのプレミア試写会で、主演女優のチョン・ジヒョン、クァク・ジ
ェヨン監督 チョン・フンタクプロデューサーの舞台挨拶がありました。
七時からの開演なのに開場は六時から。
四時から座席券配布があるので五時半過ぎにフォーラムに行きましたが、
女の子でごったがえしていて、「あまり券くださあぃっ」攻撃。
断るとみんな半泣きになりました。いぢめてないのにいぢめたよーな。
正面玄関を二つに分けて一般入り口と関係者受付にしており、
関係者の上がり口の階段には報道陣がカメラ、ビデオを構えてズラー。
人だかりに紛れて踊り場に張ってました。大神いずみとサッカー選手、キャシ
ャーン出てた男性モデル、演歌歌手とかは分かりましたが、
元X JAPANのYOSHIKIがチョン・ジヒョンをエスコートして階段を上がってき
て、
やんやの喝采。
野次馬に「撮影禁止」と警備員が叫んでましたが、
みんなして携帯のカメラを撮りまくってました。もちろん自分も撮りました
が。
チョン・ジヒョンの姿に女の子たちは「お人形さんみたい」と呆然とつぶやいてました。
生で見るとスクリーンより見劣りするのが芸能人の常ですが、
彼女の場合は本人の方がよっぱど美人でした。
彼女、カメラ写りの悪い人だったのですね。
高いヒールも履いていたんでしょうが、YOSHIKIと身長が同じなのにビックリ。
女性としては“どでか女”の筈なのですが、
それでいてめちゃくちゃかわいいというのが不思議。
上映後にYOSHIKIがMy Pianoを会場に持ち込んで「Tears」生演奏というイベン
トがあり、
結局三時間以上の試写会になりました。
YOSHIKIが日本のファンの前に姿を見せるのは2年ぶりだそうで、
どうりでファンの女の子が入場券を欲しがるわけです。
ジェット機でスケルトンのグランドピアノをアメリカから運んだんでしょうか?
さすが天下のYOSHIKIサマですねえ。いえ、皮肉ではなくって感嘆。
チョン・ジヒョンが青いブルゾンの一団に手を振っていたんですが、
連れの話だと「あれは韓流ファンの目印」とのこと。
ヨン様の来日のときも、青いブルゾン軍団が出迎えていたようです。
特定のおっかけのユニフォームというのではなしに、
韓流ファンは青いブルゾンでアピールするのがお約束なのだそうです。
YOSHIKIが試写会で演奏してるのは、「Tears」が挿入歌とて使われているからです。
YOSHIKIは韓国のバンドのプロデュースを始めたようで、
そのバンドが劇中曲演奏しているんでょう。

「僕カノ」の原題は「WINDSTRUCK」、
先に公開した中国では「野蠻師姐」。←なんて読むんだろーね、なんとなく意味は察しがつきますが。

冒頭の曲はボブ・ディランの「Knockin' on Heaven's door (天国の扉)」です。
この映画では、「猟奇的な彼女」でチャ・テヒョンの妹?役をしていたYoumeが唄っています。
ちなみに、チョン・ジヒョンが劇中に弾いていたピアノの楽曲は、
エリック・サティの「ジムノペディ第1番」です。
そもそも、映画は高層ビルの屋上から飛び降り自殺しようと
身を投げるギョンジンの姿から映画は始まっているので、
死ぬの生きるのの伏線は張りまくってはいるんですが、
なんかこう、「泣け泣け」と催促されているようでちょっとね。

「猟奇的な彼女」のチョン・ジヒョンは女子大生役でしたので、
女子大生ファッションでしたが、本作では婦警ですから体育会系です。
初登場の場面でもジャージの上下でした。
ええと韓国に銭湯ってあるんでしょうか?
巡査は洗面器手にしてひったくりを追いかけてましたし、
捕まえたミョンウをピンクの濡れタオルで縛ってます。
ミョンウが「僕じゃない」とじたばたすると、シャンプーを顔にすり込んで
「抵抗するんじゃないのっ」「痛いっ、目がいたイッ」

不良高校生をねじ伏せてから、
麻薬密売人(?)を見かけて尾行すると言い出すキョンジン巡査に、
「応援を呼んで僕らは帰ろう」とミョンウ先生。
キョンジン巡査はミョンウに手錠をかけて無理矢理、尾行に同行させる。
いろいろあって署に戻ると、手錠の鍵も同僚たちごと出かけていて手錠がはずせなくなる。
しょうがなくて手錠に繋がれたままふたりは巡査のアパートで一夜を過すことになる。
むちゃくちゃですが、ここいら辺はひたすら笑えました。
洗面台の前で手錠で繋がったまま上着を脱いで顔を洗う。
袖からはずせないので相手に服を着てもらう。
二人羽織みたいなことを先生と巡査が始め、
キョンジンは化粧を落とすクリームで顔をごしごし。
そりゃあもう、客席の女の子たちは爆笑・大爆笑。

彼女の部屋で一緒に晩御飯を食べるところで、
キョンジンが双子の妹で、死んだ姉が警官になりたがっていたのだという
話が出てきます。
デジタル合成でチョン・ジヒョンの二役の双子の姉妹の登場場面が出てくるのは、
面白いですが、
もともとピアノ好きの彼女が巡査になって、どんな生きがいを見つけたのか、
警官という仕事とどう折り合いを付けようというのか、
その後の展開で明らかになってません。
ミョンウが「君は君だろう」というようなことを言って、
更にピアノで黒鍵を弾かないという彼女のピアノの黒鍵を白く塗りつぶしたりして
カードを付けて、
「君のピアノが聞きたい」などといっていてます。
双子の話はピアノの黒鍵の話にすり替わって、
ふたりの愛の小道具に役割が限定されていて、
彼女が自分のアイデンティティの
問題をどのように決着付けたのか出てこないです。
これはちゃんと答えが欲しかったです。

考えようによっては、キョンジンという女の子の過激な言動は、
自信の無さの裏返しという風にも取れます。

続きはネタバレになるので、この続きはhttp://www.cam.hi-ho.ne.jp/la-mer/Pic-bokukano.htmlにて「僕の彼女を紹介します」脚本レビュー公開

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メイキング「コールド・マウンテン」

2007年10月04日 | 映画原作 映画製作裏話 独身社会人
前半のクライマックスに出てくる<クレーターの戦い>。
予告や映画紹介番組で繰り返し出てきます。
どどーんと地面が噴火したみたいな大爆発が前線で起こって兵隊が大騒ぎにな
る場面を
見た方は多いんではないかな。
北軍側が地下道を南軍の陣地深く掘って火薬で陣地を爆破しますが、
そのあとに大穴が開きます。
かまわず突撃した北軍兵士がこのクレーターに墜落して身動きが取れなくなっ
てしまう。
地面がぶっ飛んでパニック状態だった南軍は、クレーターの底でばたばたやっ
ている
北軍に向かって銃を撃ちおろす。大量虐殺になってしまう。
南北戦争後半でも悪名高き戦闘です。

 撮影のために長さ50メートル、幅20~25m、深さ10~15mのクレ
ーターを掘ったそうです。
そこにエキストラの兵隊さんたちを突撃させて、てんやわんやの大騒動を撮影
してます。
映画作りって大変ですねえ。(同情)
アメリカのサウスカロライナとヴァージニアでロケが行われているのですが、
アメリカ国内にも、原作にふさわしい自然風景がなかなかないらしくて、
ルーマニアのブカレスト郊外やトランシルバニアでもロケされています。
過酷なドラマですが、自然は美しい…。
自然が少ない都会人にとっては見ていて癒される面もあるかも。
大穴が掘られたのもルーマニアで、エキストラもルーマニア陸軍だそうです。
ところで、
映画の中で“北軍兵士”という字幕に“ヤンキー”という読み仮名が付いてま
す。
そうか、ヤンキーというのは北部の連中のことをいうんだ(?)

重厚な文学の世界がスクリーンに展開しつつも同時に、
ジュード・ロウの相方となる色ボケ牧師といい、マンガの悪役みたい
な義勇軍といい、基本はシリアスな文芸物なのになぜか場面によって
コメディになったり勧善懲悪アクションになったり、
面白いといえば面白く、ちぐはぐといえばちぐはぐです。
『シカゴ』の演技とは全く違う顔を見せるレニー・ゼルウィガーのルビー役
は、
かなりベタな役どころですが、小気味よく楽しませます。
こういう人物もいてくれないことには、ドラマが弾まない。

人間の限界が描かれているのを見て、それをすばらしいと思う方なら、
きっと気に入ると思います。ちょい役で出てくるナタリー・ポートマンがとて
も良いです。
アメリカ人の自分たちの歴史を折に触れて検証しようとする
姿勢には好感が持てます。
邦画にはこういう視点が…

以下はネタバレとなるので
http://www.cam.hi-ho.ne.jp/la-mer/Pic-coldmountain.html
にてメイキング「コールド・マウンテン」の頁をご覧下さい。

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