Dogma and prejudice

媚中派も媚米派も同じ穴のムジナ
従属主義的思考から脱却すべし
(言っとくけど、「媚米」と「親米」は違うんだよ)

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「拉致・北朝鮮問題」カテゴリーの記事一覧

佐藤優氏の主張する「日本の対北朝鮮政策」

FujiSankei Business i. ラスプーチンと呼ばれた男 佐藤優の地球を斬る/日本の対北朝鮮政策より、
 最近、北朝鮮情勢、ロシア情勢に通暁しているアメリカ人学者と会った。この人物は、象牙の塔の中で論文を書くというタイプではなく、ワシントン、モスクワ、平壌、北京で実際に外交を動かすプレーヤーとして活躍する人々と直接会った上で、その感触を踏まえた分析を行っているので、情勢判断をする上で筆者もその見解を重視している。この人物が「日本の対北朝鮮政策について抜本的見直しをしないと大変なことになる」と述べていた。特に2つのことが日本人には見えていないと強調していた。

 第1は、北朝鮮からシリアへの核技術の拡散が十分深刻であること。北朝鮮を説き伏せて、イランのみならずシリアへの核技術の拡散を防がないと、第三次世界大戦に発展する危険をはらんだシリア・イスラエル戦争を誘発する危険性がある。アメリカとしては、何としても北朝鮮との交渉をまとめたいので、現時点でシリアの核開発については極力情報を抑えようとしている。しかし、「開かれた社会」であるアメリカにおいて、いつまでも情報を抑えることはできない。北朝鮮とシリアの核開発協力が表に出れば、世論が沸騰し、アメリカ政府が北朝鮮に対する宥和(ゆうわ)政策をとることが難しくなる。

 第2は、北朝鮮による拉致問題に関するアメリカの政治エリートの意識が変化しはじめている。この関連で、国務省関係者の間で奇妙な言説が流れているという。「1959〜84年に行われた帰還事業で、総計で9万人を超える在日朝鮮人(日本人配偶者を含む)が北朝鮮に渡った。当時、日本政府は北朝鮮が経済的に困窮し、人権が弾圧されている実情について十分承知していたはずである。しかし、日本の治安公安上の観点から、在日朝鮮人の帰還を促進したのである。そのような日本政府に北朝鮮による日本人拉致を道義的に弾劾する権利があるのか」という議論である。筆者は、ただちに「とんでもない暴論である」と反論したが、このアメリカ人学者がこのような見解を表明しているわけではない。しかし、いかに暴論であっても、そのような言説に日本外務省がきちんとしたロビイングをかけて、反論し、つぶしておかないと、暴論が「正論」になってしまう。


 佐藤優氏によると、北朝鮮情勢、ロシア情勢に通暁しているあるアメリカ人学者が「日本の対北朝鮮政策について抜本的見直しをしないと大変なことになる」と述べていたそうです。特に2つのことが日本人には見えていないと・・・。

 第1は、北朝鮮からシリアへの核技術の拡散が十分深刻であること。これは、北朝鮮に対して宥和政策を取ろうとしているアメリカにとっては、ブレーキになる情報であるので、極力情報を抑えようとしているようです。

 第2は、北朝鮮による拉致問題に関するアメリカの政治エリートの意識の変化。たとえば、1959〜84年に行われた「帰還事業」で、「日本政府は北朝鮮が経済的に困窮し、人権が弾圧されている実情について十分承知していたはずであるのに、日本の治安公安上の観点から、在日朝鮮人の帰還を促進したのである」というような議論。

 これは、従軍慰安婦問題と同様、日本を北朝鮮と同レベルに落とし、「日本に北朝鮮を責める権利などない」という結論を導こうとしているように見えます。

 要は、「拉致問題」を相対化することによって、「拉致問題」をスルーしようとするアメリカ政府を免罪する魂胆が見え隠れします。

 現時点での北朝鮮の対日外交交渉術は単純だ。日本を相手にしないことが最良の交渉術なのである。北朝鮮の外交能力は、人的資源において限界がある。より具体的に言うならば、英語を流暢(りゅうちょう)に話し、国際法に通暁し、外部世界と共通の論理で北朝鮮の国益を実現するような交渉ができる外交官の数が少ないのである。また、アメリカの対中東政策に関する分析のためにも現在、北朝鮮は人員を割いている。このような状況で、対日外交などという「脇道」に時間と人員を割いている余裕はなく、とにかく北朝鮮外交の全精力を対米外交に投入しているのである。そして、米朝間で合意ができれば、日本はそれに従わざるを得ないと北朝鮮は今後の情勢を分析しているのだ。


 次に、佐藤氏は、北朝鮮の対日外交についての考え方について、言及しています。

 それによると、北朝鮮は、米朝間で合意ができれば、日本はそれに従わざるを得ないと見切っているようです。以前から、こんな調子で舐めているから、「誠意」のひとかけらも感じられない態度を取ることができるのでしょう。

 ブッシュ米大統領は、拉致問題に関する日本の立場をよく理解している。11月16日(日本時間17日)にワシントンで行われた日米首脳会談において、ブッシュ大統領が拉致問題について「忘れることはない。拉致犠牲者、家族を置き去りにすることはない」と明言した意味は大きい。これで、金正日指導部が望んだ年内にアメリカがテロ支援国家から北朝鮮を外すというシナリオは消えたと思う。この意味で、今回の福田総理の訪米には大きな意味があった。しかし、アメリカの北朝鮮への接近の主動因となっている中東情勢の緊迫化は深まる一方である。北朝鮮が、核施設の無能力化の期限を1年程度とし、高濃縮ウランを除外した申告ならば行うというカードを切ってきた場合、それをアメリカが「一歩前進である」と評価して、北朝鮮をテロ支援国家から除外しようとする可能性を筆者は疑っている。


 また、佐藤氏は、ブッシュ大統領が拉致問題について「忘れることはない。拉致犠牲者、家族を置き去りにすることはない」と明言したことを高く評価していますが、それほど楽観しているわけではなく、北朝鮮が、核問題で一定の譲歩をし、それをアメリカが評価して、北朝鮮をテロ支援国家から除外しようとする可能性も疑っています。

 現在、重要なことは2つある。第1は、日本外務省のインテリジェンス(諜報)能力を総結集して、北朝鮮の対米外交戦略・戦術に関する情報を集めることだ。その上で、国際社会に北朝鮮の意図を暴露する。第2は、「日本人の人権と日本国家の国権が侵害された北朝鮮による拉致問題解決は日本国家の存立基盤にかかわることなので、妥協は絶対にない」と6者会合を含むあらゆる場で強調することだ。


 最後に、佐藤氏は、日本外務省のインテリジェンス(諜報)能力を総結集して、北朝鮮の対米外交戦略・戦術に関する情報を集めることと、「拉致問題解決は日本国家の存立基盤にかかわることなので、妥協は絶対にない」という一貫した強い姿勢をアピールすることの重要性を強調しています。

 「日本など、アメリカの決定に従わざるを得ないのだ」という北朝鮮の日本観を一掃しない限り、「拉致問題」の解決は難しいでしょう。

 ひとまず国交を正常化してから、拉致問題を解決しようなどという議論は、北朝鮮をますます増長させるだけの愚論というしかありません。


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