ブログ・プチパラ

未来のゴースト達のために

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ハローワークの「ワン・ストップ・サービス」はいいと思った。でも現場は・・・

2009年12月21日 | 労働・福祉
今日12月21日、全国各地のハローワークで試験的に「ワン・ストップ・サービス」というものが行われた。

私も今日、ちょうど雇用保険の手続きの日でハローワークへ行く用事があったので、雑談の合間に、ハローワークの職員の方に「ワン・ストップ・サービス」について少し聞いてみた。

「ワン・ストップ・サービス」というのは、役所ごとにバラバラになっている支援の窓口を一本化し、失業者の「たらい回し」を防ぐ試みとして始まりつつあるもので、私はすごくいいアイディアだと思う。

最近、政府の「自殺者対策」に関与しているNPOライフリンクの清水康之さんらのアイディアが具現化したものだと思う。

今回の不景気に対する緊急対策というより、これからもできるだけ恒久的なものとして残っていってほしい仕組みである。

ハローワークの職員の方と話している時に、

「ハローワークの利用者としてちょっとご質問したいんですけど、今日やってるワン・ストップ・サービスはすごくいい制度だと思うのですが、今日ここに来てみると、あまり目立つところにポスターを貼ったりしてないみたいですけど、この制度どうなんですかね…」

といった切り出し方をして、いろいろと話を聞かせて頂いた。

私がした、

「厚生労働省のホームページでダウンロードできる、失業者支援策をまとめたリーフレットがすごくいいと思ったんですが、このハローワークではそのようなリーフレットを失業者に配ったりはされないんですか」

という質問に対しては、ハローワークのほうにはまだそのような情報や指示は来てないとのこと。

ハローワークにもいろいろな「セーフティネット」をまとめたパンフレットは一応あるようなのだけど、日雇いのおっちゃんとか、失業者へそういう制度について説明しようとしても、なかなか理解しようとしてくれないし、そもそも該当者となる人が非常に少ないので、難しいんだよね、ということをおっしゃっていた。

少なくとも今日は、「ワン・ストップ・サービス」の存在を失業者に周知徹底させよう、とか、みんなでこのような仕組みを育てていかなきゃいかんな、といった雰囲気はほとんど感じられなかった。残念だけど仕方がないとも思う。

たった一人か二人の、いるかもしれない自殺者を救うために、役所が一丸となって動くというのはコスト的にも意識的にも無理な話なのだろう。

でも私は「自殺対策」などという「刺激的な」言葉を会話では使わなかったものの、これではやはり年末・年度末、まだまだこぼれ落ちる人が出てきそうだな、と少し心配になった。

「いろいろと、大変だな…」とため息をつきそうになりながら、家路に着いた私だったが、厚生労働省などの「上から」の指示ではなく、ユーザー側の意見として「ワン・ストップ・サービスっていいですね」という声をとりあえずハローワーク(のうちの一職員の方)に伝えることができたような気がしたので、それだけでもよしとしようと思った。

→ブログ内の関連記事「清水康之氏」:子どもが泣き止まない-ハローワークにて 2009年12月08日


「いのちのクリック」について

↓ワンクリックすると、協賛企業が自殺対策への寄付金(ワンクリック1円ずつ)を払う、という仕組みが最近できたらしいです。下のバナーを押すとホームページに飛ぶので、興味がある人は説明を読んでクリックしてみてください。自殺対策として、こんなの短期的には効果ないように思うけど、たまたま見つけて啓蒙活動としてはよさそうだと思ったので。


「いのちのクリック」クリックからはじめる自殺予防支援


「いのちのクリック」について【共同通信】2009/12/10 の記事より

…自殺対策へワンクリック 団体支援募金スタート
…ホームページ上で1回クリックするだけで、誰でも自殺対策に貢献できる―。自殺問題に取り組むボランティア団体を支援しようと、カウンセリングサービス会社やマスコミなど計4社が任意団体を設立、10日から「ワンクリック募金」を開始した。
…設立した団体は「ストップ!自殺会議」。同会議のサイトにアクセスした人が画面の指定場所をクリックすると、1円が募金として加算される。
…募金が一定額に達すると、協賛企業・団体で、多重債務の整理を多く手掛ける法律事務所ホームワン(東京)が同額を「日本いのちの電話連盟」に寄付する。
…クリックは無料だが、1人1日1回に限られる。
…自殺者は昨年まで11年連続で3万人を超えており、同会議の事務局は「クリックを通して、少しでも多くの人に自殺問題について関心を持ってもらいたい」としている。