4年前もそうだったけれど、この期間は「アメリカからアメリカ人がいなくなる」。
一時的に滞在している外国人はもちろんのこと、移民も本来の“血”であるメキシコ人やイタリア人やフランス人やブラジル人に戻るのが、ワールドカップ。
アメリカはそれでなくても「世界一ではないものには冷たい」のが常。
運悪く、今回のワールドカップの一次リーグ期間はシカゴ~NY滞在時期と重なり、どうやって話題に追いついていくかが最大の課題だった。Pちゃんは興味ゼロ。ひとりで盛り上がるほど面白くないものはない。
毎日どこの国がどうなっているのかキリキリしているとき、町で見かけたのがこのフリーペーパー。
中を見てみると、試合日程(アメリカ時間)はもちろん、WCを全試合放映しているシカゴのBAR情報が掲載されていた。
ただ、日本-オーストラリア、日本-クロアチア戦はどちらもこちらでは朝一番(9時)からの放映だったので、両試合ともこっそりと起きてひとりでTVにかぶりつき観戦した。そのほかは、残念ながらインターネットで結果をみるのみ。なんだか盛り上がらないなぁ~。WCといえば誰かと一緒に昼間からビール飲みながら盛り上がりたい。
4年前のWCの準決勝以降はたまたまドイツに旅行中だったので、試合は町なかの大スクリーンでビールを飲みながら観戦して大いに盛り上がったものだけど・・。
さて、NYでの出来事。
6月22日。運命のブラジル戦。試合は午後3時開始。
アパートで一人で観戦する気分にはとてもなれず、私はその高揚した気持ちをぶつけるために仲間を求めてとあるレストランに足を運んだ。
その名も「SUSHISAMBA(すしサンバ)」
名前から想像すると、“ブラジル系の寿司屋”というところか?コンセプトはわからんけど、なんだか面白そうなのでいざ仲間を求めて出陣。
ところが・・
板前さん以外はブラジル一色!
なんやこれは!日本人のサポーターなんていやしないじゃないか。とほほ。
そんな中、私はアサヒスーパードライを片手に店に設置された大型スクリーンの前に陣取ってひとりさみしく応援体制にはいる。
そして、前半33分、先制点!悲鳴を発するブラジル人たち。あたりかまわず絶叫する私。
直後に、NYの太鼓道場の人たちと思しき女性(日本人じゃない)が、どどんこどどんこ、と派手に太鼓を打ち鳴らす。(スクリーンは BRA 0- JPN1)
ま、このあとはご存知のとおりでいまさら書きません。
ただ面白い体験をした。
日本から取材に来ていたTV局(フジ:めざましテレビ)のクルーに取材されたこと。「NYで盛り上がる大勢の日本人サポーター」を期待して取材に来たのに、すっかりあてがはずれた彼らは唯一といっていい日本人の私に「日本人の方ですか?お話聞かせていただいてよろしいですか?」とほとほと困った様子で声をかけてきた。こちらも事情を察して妙に同情してしまい、「もっと日本人いるのかと思ったでしょう?だいたいどんなコンセプトの店なんですか?」と逆取材をしてしまう。
最初にされた質問は「ブラジルを相手に先制点をとりましたが、感想は?」
は?質問の意図がよくわからないんですけど。「よくやった、うれしいですね!」とでもいえばいいのか、「いやいや油断は禁物ですよ、わっはっは」とでも言えばいいのか。前半終了間際に同点にされているのに、いまさら先制点を取ったことを喜ぶ気にもならへんっちゅうねん!カメラの前で絶句する私。
彼らの取材が終わった後、今度はアメリカ人のカメラマンがやってきた。試合の間中「孤軍奮闘している日本人サポーター」の私をパチパチ撮るので、こちとら試合に集中でけへん。
「どこの新聞?」ときいても答えずに、「キャプションに入れるのでフルネームを教えてくれ」と名前を書かされた。アメリカの報道では、どんな通りすがりの人でも必ずフルネームで報道されるのが常。対照的に日本のクルーは、名前も何も聞かなかった。面白いコントラスト。
試合終了後は狂ったようなサンバの嵐。
ブラジル人のお兄ちゃんから「4年後があるさ」と変な慰めをされる。ふん、ばかにして。
店を出るといっそうと蒸し暑さが増していた。ああ、終わったぜ、という絶望感。そそして、サッカーで時間をつぶされたくない、とこの日は別行動していたPちゃんとの待ち合わせ場所にとぼとぼと向かった。
なんだか、前回同様ふがいなさだけが残ったかんじだ。
一時的に滞在している外国人はもちろんのこと、移民も本来の“血”であるメキシコ人やイタリア人やフランス人やブラジル人に戻るのが、ワールドカップ。
アメリカはそれでなくても「世界一ではないものには冷たい」のが常。
運悪く、今回のワールドカップの一次リーグ期間はシカゴ~NY滞在時期と重なり、どうやって話題に追いついていくかが最大の課題だった。Pちゃんは興味ゼロ。ひとりで盛り上がるほど面白くないものはない。
毎日どこの国がどうなっているのかキリキリしているとき、町で見かけたのがこのフリーペーパー。
中を見てみると、試合日程(アメリカ時間)はもちろん、WCを全試合放映しているシカゴのBAR情報が掲載されていた。
ただ、日本-オーストラリア、日本-クロアチア戦はどちらもこちらでは朝一番(9時)からの放映だったので、両試合ともこっそりと起きてひとりでTVにかぶりつき観戦した。そのほかは、残念ながらインターネットで結果をみるのみ。なんだか盛り上がらないなぁ~。WCといえば誰かと一緒に昼間からビール飲みながら盛り上がりたい。
4年前のWCの準決勝以降はたまたまドイツに旅行中だったので、試合は町なかの大スクリーンでビールを飲みながら観戦して大いに盛り上がったものだけど・・。
さて、NYでの出来事。
6月22日。運命のブラジル戦。試合は午後3時開始。
アパートで一人で観戦する気分にはとてもなれず、私はその高揚した気持ちをぶつけるために仲間を求めてとあるレストランに足を運んだ。
その名も「SUSHISAMBA(すしサンバ)」
名前から想像すると、“ブラジル系の寿司屋”というところか?コンセプトはわからんけど、なんだか面白そうなのでいざ仲間を求めて出陣。
ところが・・
板前さん以外はブラジル一色!
なんやこれは!日本人のサポーターなんていやしないじゃないか。とほほ。
そんな中、私はアサヒスーパードライを片手に店に設置された大型スクリーンの前に陣取ってひとりさみしく応援体制にはいる。
そして、前半33分、先制点!悲鳴を発するブラジル人たち。あたりかまわず絶叫する私。
直後に、NYの太鼓道場の人たちと思しき女性(日本人じゃない)が、どどんこどどんこ、と派手に太鼓を打ち鳴らす。(スクリーンは BRA 0- JPN1)
ま、このあとはご存知のとおりでいまさら書きません。
ただ面白い体験をした。
日本から取材に来ていたTV局(フジ:めざましテレビ)のクルーに取材されたこと。「NYで盛り上がる大勢の日本人サポーター」を期待して取材に来たのに、すっかりあてがはずれた彼らは唯一といっていい日本人の私に「日本人の方ですか?お話聞かせていただいてよろしいですか?」とほとほと困った様子で声をかけてきた。こちらも事情を察して妙に同情してしまい、「もっと日本人いるのかと思ったでしょう?だいたいどんなコンセプトの店なんですか?」と逆取材をしてしまう。
最初にされた質問は「ブラジルを相手に先制点をとりましたが、感想は?」
は?質問の意図がよくわからないんですけど。「よくやった、うれしいですね!」とでもいえばいいのか、「いやいや油断は禁物ですよ、わっはっは」とでも言えばいいのか。前半終了間際に同点にされているのに、いまさら先制点を取ったことを喜ぶ気にもならへんっちゅうねん!カメラの前で絶句する私。
彼らの取材が終わった後、今度はアメリカ人のカメラマンがやってきた。試合の間中「孤軍奮闘している日本人サポーター」の私をパチパチ撮るので、こちとら試合に集中でけへん。
「どこの新聞?」ときいても答えずに、「キャプションに入れるのでフルネームを教えてくれ」と名前を書かされた。アメリカの報道では、どんな通りすがりの人でも必ずフルネームで報道されるのが常。対照的に日本のクルーは、名前も何も聞かなかった。面白いコントラスト。
試合終了後は狂ったようなサンバの嵐。
ブラジル人のお兄ちゃんから「4年後があるさ」と変な慰めをされる。ふん、ばかにして。
店を出るといっそうと蒸し暑さが増していた。ああ、終わったぜ、という絶望感。そそして、サッカーで時間をつぶされたくない、とこの日は別行動していたPちゃんとの待ち合わせ場所にとぼとぼと向かった。
なんだか、前回同様ふがいなさだけが残ったかんじだ。
日本という社会の中では、突出した才能は生まれにくいと実感として思います。しかし一方では、監督の方針もあって、チームプレーの部分も今回は全然だめだったと思います。
唯一、ウクライナ戦で中田が見せた気迫のこもったシュート(得点にはならなかったけど)だけが今回印象に残ったシュートです。彼だからこのシュートが打てた、というのは上記の私の実感を裏付けるもんだと思っています。
このまま「突出すると打たれる社会」が続くようでは、当分ワールドカップで欧州勢に切り込むことは難しいでしょうね。
昨今の試合をみていてつくづくそう思います。
個人個人が好機を逃さない目と感覚をもっていないと、ゴール前でパスまわしてばかりいるチームはすぐに姿を消しているのが現状。
ああ、でも私も日本人。
やっぱり、ワールドベースボールのような感動をサッカーでも味わって見たいです。