Life in America ~JAPAN編

I love Jazz, fine cuisine, good wine

Gunの悲劇。

2007-06-21 16:37:12 | アメリカ生活雑感
比較的平和なバークレーに、週明け早々衝撃が走った。
"絵に描いたようなHappy Family ”と周りの誰もが信じて疑わなかった一家が心中するという痛ましい事件が起こった。月曜日の午後7時過ぎ。地元ファミリーに人気の公園チルデンパークの駐車場で、夫(51歳・アメリカ人)、妻(40歳・日本人)とふたりの娘(8歳・6歳)が銃で頭を打ち抜かれ死亡していた。夫のジャケットから遺書が見つかり、一家心中と断定された。

原因は夫婦が経営していたクリニックの経営苦。妻のM子さんはアメリカの大学を卒業して医師免許を取り、ベイエリアに住む日本人の間でも人気の気立ての優しい優秀なドクターだった。数年前に独立してスキンケアクリニックを開業し、それ以降は夫が経営をしきるようになったという。
ふたりの子どもたちはエルセリートの日本人コミュニティー教会が主催する英語と日本語のバイリンガルクラスに通っており、皆の人気者だった。事件前日の日曜日はくしくも長女の誕生日、そして父の日が重なって一家ではにぎやかなパーティーが夜遅くまで開かれていた。しかしそのときすでに、父親は死への準備をすすめていたのだろう。家族の誰にもわからないように。

専門家によると、このような“Familicide”(一家心中)の多くは父親の“経済苦”が原因だと報告されている。自分の感じる不安や苦難がそのまま家族の苦難だと信じ込み、彼に残された唯一の選択はwipe out the whole family(家族全員を消し去ること)だと。
父親はふたりの娘たちを溺愛していたという。いったいどんな気持ちで引き鉄を引いのだろう。

この事件に使われたのは、またもや銃だった。そしてそれは、すでに4月に購入されていた。何の障壁もなくいとも簡単に銃が買え、それが人の命を奪う。
銃の規制さえあれば、4人は死なずにすんだかもしれない。銃による事件が起こるたびに、アメリカの銃社会が憎くていたたまれなくなる。

San Fransicso Chronicle

Comments (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 韓国からの手紙。 | TOP | 祝!退院 »
最新の画像もっと見る

2 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
ショックです (KKSF)
2007-06-24 00:41:29
まだアメリカに残っている友人から訃報を聞き、大変なショックを受けております。実際に、彼女のクリニックにお世話になったのは1度だけだったんですが、こういう先生がいる、というだけで日本人ファミリーにとっては大きな支えがあったようなものです。
本当に、あの辺に住む日本人コミュニティの皆に愛されていたご家族だったと聞きます。
馴染みのある場所や人の名前が出てくる記事を、こんな形で読まなければならないと思うと、何とも言えない憤りを感じます。やはり銃がいつでもそこにある社会って怖いですね。海の向こうからもご冥福をお祈りいたします。
返信する
Unknown (shoko)
2007-06-25 06:39:10
個人的には直接は存じ上げないのですが、周りの日本人のお友達はなんらかの形で接点がおありだったようでみなさんショックを受けておられました。
心よりご冥福をお祈りいたします。
返信する

post a comment