しろくま日記

読んだ本の感想を記録してみたいと思います。
なんだか忘れてしまうので。

青い宇宙の冒険 小松左京著 講談社青い鳥文庫

2014-07-24 | 日本SF
アーサー王宮廷のヤンキー」が結構大作だったので「箸休め的に軽いものを読みたいなー」ということでジュブナイルSFである本書を手に取りました。

本書、「時間砲計画」を読んだ時に「ジュブナイルSFではこれが面白かったよなー」と思いだし、ブックオフで探していて(実家に帰れば昔買った文庫版があるとは思うのですが)
講談社青い鳥文庫で出ているものを購入108円。

最初に読んだのは....多分小学校六年生くらい。
内容もまぁ面白かったのですが、中学生同士の淡いラブストーリーちっくな展開と、ヒロイン貝谷とも子(中学生)のちょっとしたエッチっぽい描写にときめいていた記憶があります。(汗)

内容(裏表紙記載)
夜の11時になると、まもるの家の下から聞こえてくる怪しい振動音!古文書などから、こうしが丘では、この不思議な現象が何百年も前から60年ごとにおきていたことを知ったまもるたちは、その怪現象の中心地に調査にむかう。古い子守歌どおりのねじれた松葉、強い磁性をおびたくぎ・・・・・謎はますます深まっていく。壮大なスケールのSF冒険物語!

1970年に書かれた作品ですが、まったく(というのは大げさか?)古びていない。
なかなか楽しめました、特に前半から中盤にかけてはかなり丁寧に書かれていて感心しました。
ただし終盤の「青い宇宙」の危機の説明やら、解決方法はちょっと雑かなぁとは思いました。

SF的にメインの仕掛けは多元宇宙と超越者というところと思うので、基本的仕掛けは「果てしなき流れの果に」と同じものです。
「伝説」的なところから入るのも同様ですしね。

ただストーリーはジュブナイルの王道で、危機があってそれを、それなりに責任感のある大人たちと、少年少女が勇気を見せて乗り切るというスタイル。

多国籍の人物が危機を乗り切るという点では「時間砲計画」と同じような流れですし、「ジュラシック・パーク」も基本このパターンでいろいろアクションを盛り込んでいる感じですね。

今回読んで感じたのは、小野寺先生の描き方がなかなか味わい深い。
学校では全く生徒を怒らない人が、危機に際して逆上して思わず声を荒立ててしまう…。
それ以外では「いい人」な感じで描いているのですが、「大人」や「教師」が100%完璧な人間ではないということなんでしょうね。

あと改めてになりますがとも子さんとまもるくんのからみでのちょいとお色気なシーンはときめきました。(笑)
「とも子はぎゅうぎゅうからだをおしつけながら、ふるえる声でいった」「・・・ますます強く腕につかまった。おしつけてくるからだが、小きざみにふるえているのが感じられ」

う~ん、同じジュブナイルSFでも眉村卓あたりでは出ない感じです。(笑)
(40男が読んで興奮する内容ではないですが.....)

とにかく懐かしかったです。


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