しろくま日記

読んだ本の感想を記録してみたいと思います。
なんだか忘れてしまうので。

時間砲計画 豊田有恒著 角川文庫

2014-04-26 | 日本SF
虚航船団」を読んでなんだか疲れてしまい、軽いものが読みたくて手にとりました。
「続・時間砲計画」は小学生時代に文庫本を買いだしてかなり早い時期に買った作品で何度も読み返した思い出の作品でした。

本作は所有していた記憶がないけれども、読んだ記憶はある…。
多分図書館で借りて読んだんだろうなぁ。

本棚の整理をしていて「続・時間砲計画」を見つけて気になったのですが、「続」の前に本書を読んどかなきゃと思っていたところ昨年亀戸のブックオフで見つけたので購入していました105円。

ちなみに鶴見と亀戸のブックオフはSFジュブナイルの品揃えがいいです。

ということでとりあえず本書。
作品としては1967年発刊(たぶん..)です。

内容(カバー折り返し記載)
滑走路にタイヤをきしませながら、ジェット旅客機が到着した。 その瞬間、あたり一面がバラ色に輝き、旅客機は跡形もなく消え去った!
旅客機の乗客と共に見知らぬ場所へテレポートした映二は、附近の様子を調べるため探検に出た。 驚いたことに、氷河期の猛獣サーベル・タイガーやナウマン象がいる。ここは20万年前の世界だったのだ。その時、突然映二に襲いかかった黒い影は・・・・・・。
 一瞬のうちに物質を転送するオメガ粒子を浴び、過去へ飛ばされた少年の不思議な冒険を描くSF長編傑作!

とりあえずの感想「ジュブナイルだぁ」
またいいかげんな感想ですが...。

「SF」としてみると「時をかける少女」よりはまじめに書かれているとは感しました。
時間砲の原理やら、タイムスリップ時のいろいろな理屈付けもかなり真面目にSFしています。

飛行機が着陸してタイムスリップするのもちゃんと入間基地にしている。
その前に飛ばされた研究所は多摩川沿いなので最初は「羽田」と考えていたのかもしれませんが途中で20万年前は羽田空港は「海の中だよなー」ということで設定変更したんでしょうねぇ。

その他、20万年前の冒険譚や、犯人を推理するミステリー的要素も入っていて盛りだくさんですがさらっと書かれています。
もっと踏み込んで書けば大人向けSFでもいけそうな内容ですが...まぁジュブナイルなのでそれほど深くは踏み込んではいません。

20万年前に飛ばされて「漂流」しているという状況は、「漂流ネットカフェ」と同じなのですがエロオヤジがCAを裸にしたりはしません....ジュブナイルですから。(笑)

ということでSFマインドあふれる作品で少年少女がSFに親しむにはいい作品だと思いました。
ただ映画化するならストーリーのシンプルな「時をかける少女」の方がしやすいんだろうなーとも感じました。

なお本書もう1作「霧の中のとびら」も収録されていてこちらも時間ものです。
ジュブナイルとしては普通に楽しめる作品だとは思います。
現代の子供だと第二次世界大戦のイメージが浮かばないかもしれませんが....。

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