晴れ、ときどき映画三昧

『ミレニアム2 火と戯れる女』 80点

ミレニアム2 火と戯れる女

2009年/スウェーデン=デンマーク=ドイツ

スリリングな後半で謎が解き明かされる

総合★★★★☆ 80

ストーリー ★★★★☆80点

キャスト ★★★★☆85点

演出 ★★★★☆80点

ビジュアル ★★★★☆80点

音楽 ★★★★☆80点

スウェーデンのベストセラー、ミレニアム3部作の2。監督がダニエル・アルフレッドソンに交代したせいか若干雰囲気が違うが、異色のヒロイン・リスベットと雑誌記者ミカエルは同じキャスティングで、さほど違和感はなかった。
PRT1の1年後、少女売春組織の告発記事を裏付けようとしていた雑誌「ミレニアム」の記者とその愛人が射殺され、拳銃の指紋から行方が分からなかったリスベットの指紋が残っていた。おまけに、彼女の後見人ビュルマンが3人目の犠牲者となり、容疑はますます深くなる。
第1部を観ていないと、リスベットとミカエルとの関係、後見人との事件などの経緯がいまひとつ納得がゆかないままドンドン話が進んでしまいそう。PRT2だけで充分成立するストーリーだが、PART1を予め観ておいた方が理解が深まる。初登場人物にはクレジットが入るが、次から次へと出てくるので片時も目が離せない。
ドラゴンタトゥーで鼻ピアス、へビースモーカーでおまけにレスビアンの少女のような小柄な体型。相変わらず型破りなヒロインの衝撃的な過去が鮮明に描き出される。それは北欧社会が持つ根強い女性蔑視と暴力、利権争いの複雑な国家権力の裏側が見え隠れしている。単なるバイオレス・サスペンスではないところが魅力のひとつか?
後半たたみかけるようなスリリングな展開でエンディングを迎えるところは<北欧の007>を思わせる。ミカエルの見せ場はあまりなかったが、PART3での最終章がどう融合するのか、原作を読むのを我慢して期待したい。

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