つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

をいをい、二作目がこれかい……

2008-02-14 10:24:03 | おしゃべり
さて、第946回であります。


扇:頭の中で『卑怯戦隊うろたんだー』が無限リフレインしてるSENでーす。

鈴:久しぶりに聞いて、ドリカムの「SNOW DANCE」がリフレインしてるLINNで~す。

扇:雪の中で、裸でシュールダンスしてるのか?

鈴:てめぇ、それは確実に凍死しろって言ってるようなもんぢゃねぇかよっ!
つか、やってる時点でわいせつ物陳列罪でしょっぴかれるわい。

扇:ちょっとドリカムからコメコメにサイドチェンジしただけなんだがなぁ……。
で、どうよ? 『うろたんだー』は。

鈴:※※は「FUNK FUJIYAMA」だけでじゅーぶん。
しかし、「うろたんだー」ってなぁ……まぁ、よく作ってね、ってくらいだな。
それにしても、あのヴォーカロイドだっけ? どっちかって言うと、そっちのほうがよく作ってあんなぁ、って感じだけど。

扇:まぁ確かに、技術の進歩をひしひしと感じるわな。
上手い人が作ると、本当に人間の声に聞こえるから恐ろしい。

鈴:確かにな。
まぁでも、YOUTUBEとかで「初音ミク」とかいろいろ見かけたけど、何なのかを知ったのはごく最近だけどな(爆)
しかし、この業界の進歩の早さだけはなかなかついていけんのぅ。
なんかすんげぇおっさんくさいセリフやなぁ……。

扇:さて、時代遅れのおっさんはほっといて、今週のWIKIに参りましょう。


『Wikipediaに聞け!』


扇:さて、今週のWIKIは、世界のホンダが送るスーパーロボット――
『NSX-Rタイプデルタロボ』です。

鈴:時代遅れって言うなっ!!
これでも昨年度は最先端突っ走ってる職場にいたんだぞ!
しかも、NSXは車でそんな型番はないっ!!

扇:おかしいなぁ、Aボタン溜めで波動砲発射、Bボタン操作で前後にフォースを装備できる筈なんだが……。
ま、いいや、素直にいこう。
えーと、ニュースステーションに出演したり、映画『ロボコン』にもチョイ役で出てたりと、何かと色んなとこで大人気の『アシモフ』です。

鈴:それはどっかの自分の膝くらいの高さで落ちて死ぬ先生がいる会社が作ったシューティングゲームだ。
それにしても、ロボコンなんかに出てたんだ、アシモフ先生……じゃねぇよっ!!
一文字多い一文字!!

扇:『アモフ』?

鈴:どっかの元サッカー選手を思い出す名前にすんなっ!!
ったく、そろそろきちんと真面目に紹介するか。
と言うわけで、今回のWikiは、世界が誇る自動車メーカー……のはずなのに、作ってしまいましたこんなもん、で世界を仰天させた人型二足歩行ロボット「ASIMO」です。

扇:ASIMO可愛い~♪
てなわけで、WIKIの説明を読むわけだが……『世界初の本格的な二足歩行ロボット』って、さらっと言えちゃうあたりが既に凄いよね。
ま、実際、ほんとに歩いたり走ったりするんだけどさ!(笑)

鈴:なんか、どっかで聞いたようなセリフだな、その「かわいい」ってのは……。
しかし、最近のは歩いたり、走ったりするだけじゃないな。
CM見たけど、トレイ持って客のところに行ったり、いろいろしてるぞ、ASIMO。
しかし、Wiki見ると、開発が1986年くらいからかぁ。
意外に昔から開発やってたんだなぁ。

扇:まぁ最初は二本の足が歩くロボットだったからなぁ。
それぐらいなら、二十年前にやっててもおかしくないとは思う。
つか今のアシモ、よく身長130cm、質量54kgにこれだけの機能収めたよなぁ……技術の進歩って凄いわ。

鈴:おかしくはないんだよ、ふつうの研究者とかなら。
車メーカーがするのがおかしいんだよな(笑)
しかし、ホントにいまのASIMOはすごい。公式ホームページの動画見るだけでも、よくここまで進歩したと思うね。
それにしても、Wikiに書いてあったが、ローマ教皇庁にお伺い立てるって、なんか妙なところで律儀だな、HONDA(笑)

扇:まー、確かに、よくゴーサイン出したよな……売り物ぢゃないのに。
しかしわざわざローマ教皇庁に伺い立てたのは、裏を返せば、開発中にこれだけ凄いものが作れる目途が立っちゃった、とも言えるわな。
実際、二足歩行&道具の使用が可能になった時点で、人間の進化の半分ぐらいは達成したと言っても過言ではないよーな気がする。
あとは、電子頭脳の進歩待ちってとこかねぇ。

鈴:でも、Wikiには、1日200万、1年2000万で貸し出してくれるから、いちおう売上はあるんじゃないのか?
1年はまだしも、でっかい科学系のイベントとかでASIMO連れてくれば、かなり話題になるから、そこそこの利益にはなっそうな気がせんでもないが。
しかし、あと電子頭脳ってとこはあるだろうなぁ。
いろいろニュースとか、ドキュメンタリーとかで、いわゆる介護用ロボットの開発とか、実験とか見たことがあるけど、ASIMOでこれが出来たらかなりすごいだろう。
つか、とうとうHONDAも福祉の分野に挑戦!? とか新聞の見出しに出そうだな(笑)

扇:研究費と開発費がべらぼうにかかってそうだから、資金回収だけで当分かかりそうだけどね。(笑)
ASIMOの機能を利用して、色んな事はできそうだが……そうなると本当にロボット法とか必要になるかもな。
特に福祉関係とかは、かな~りデリケートな世界なので、結構難しいんではないかと思われる。

鈴:まぁ、86年からこっち、延々続けてたんだから、かなり資金はかかってそうだよなぁ。
Wikiにも「要出典」の注意書きがあるけど、100億以上金かかってるみたいだし。
でも、ロボット法……なんか、完全にSFの世界って感じだったんだが、ASIMOとかのおかげでシャレにならんよな。
まー、どっかのお偉いさん方はそんな先のことなんか考えちゃぁいねぇだろうがな。目先の権力と金にしか存在意義を見出せないクソ野郎ばっかりだし(毒毒毒)

扇:トータル資金考えたら、100億じゃきかんような気はするねぇ……。
しかし、ロボット法まで考えてる政×屋はそうそういないだろうよ。
ロボットを使用した法人と、開発元を追及するぐらいが関の山だな、当分は。

鈴:当分ね……。
まぁ、政治○の話をし出すと、毒まみれになってしまいそうだし、そろそろ今週の一冊に移行するかね。
えーっと、今週の一冊は……なんだったっけ?(爆)

扇:忘れるなよ。(怒)


『今週の一冊』


扇:さて、今週の一冊は以前クロスレビューで紹介した作品の続編、『付喪堂骨董店2』(著:御堂彰彦)です。

鈴:……なんか、ぜんぜんボケがないよね。まぁ、たまにはいいけど。
えー、ちょいと本書の説明をすると、「雨柳堂夢咄」のパクリのように、ある骨董店が舞台で、その骨董店で扱ったり、その他の方法で手に入れたりする「アンティーク」と呼ばれる超常的な力を持った骨董品を巡る短編集であります。
ん~、とりあえず短編集だし、各1話ごとにやってってみるかね。
ちょうど、この2巻は記事書いてないことだし。

扇:では、ベースとなる一巻については過去記事を参照して頂くとして、本巻の話をしませう。

第一章『静寂』
わずかな物音でも聞き取ってしまう作曲家が、完全無音の状態をもたらすアンティークを求めて、付喪堂を訪れる話。
無音状態だとこういうデメリットがあるよ~、というだけの物語です。仕掛けがイマイチなのでオチのインパクト弱すぎ。
ちなみに某『世にも奇妙な物語』なるドラマで、ほぼ同じ内容の話があったりします、あはははは。(死)

鈴:へ~、あったんだ、そんな話が。
まぁ、私はその話を知らないんだが、取って付けたようなこの話のゲストヒロインのネタとか、はっきり言って、「あっそ」ですむレベルの話。
つーか、少しは定番を捻ったつもりなのかもしれないが、捻りも何もない時点で、初手から期待を裏切ってくれた話だったね(毒)

扇:ジャンルとしてはミステリになるのかな?
ラスにつながる伏線は一応ある……のだが、余りにも薄すぎる上に、いくらでも別の解釈ができる時点で、はいはいってレベルだが。
主人公の能力生かし切れてないし、他の付喪堂の面々も大したことしてない、となると評点は落第! が妥当な線かね。

鈴:妥当と言うか、すでに初手から落第決定。
じゃぁ、次の第2章「自分」だが……サッカー部のおちこぼれでレギュラーになれなかった人間が突然、努力をし始めてレギュラーを獲得。
しかし、それは自分のコピーで自分があらゆるめんどくさいことをすべてコピーにさせている、と言う話のはずだったんだが……。
と言う感じの話ではあるんだが、ラストまで読むと出来が最悪のミステリを読まされてる感じで、極めて興醒め。
アンティークの能力も、ストーリー上、説得力に欠けるし、流れも極めて悪い。
ラストで、実はこうでした、と言うミステリ小説の最悪パターンを踏襲した落第決定の話(毒)

扇:トリックそのものはありと言えばありなんだが、最後のオチは嘘臭いの一言だったな。
つーか、アンティークの能力がはっきり定まってない気がする。説明不足のままラスまで突き進んで、主人公の適当な解釈で無理矢理まとめた感じ。
咲のファンは、彼女が制服姿で出てきただけで満足なのかも知れんが。(笑)

鈴:キャラ萌えまっしぐらな人間にとってはそれでぜんぜんOKなんかもしれんが、話自体、感性派の流れ読みの私タイプには「なんじゃそりゃ」でおしまいな話だったな。
確かに、適当な解釈で無理矢理まとめたってのが似合うな。
じゃぁ、第3章か……えーっと、どんな話だっけ?(爆)

扇:第三章『死目』は、他人の瞳を覗き込むことで、そいつの視覚的記憶を読み取ることができる占い師の話。
刻也の『死のビジョン』を読み取ってしまったこいつが、「もっと多くの死の場面が視たい!」と暴走し、最後は自滅する……それ以外特に書くことなし。
例によって、咲が多くの死を視てきたことが語られるが、今回も単なるネタフリだけで、具体的な話はまったくなかったりする。(をい)
つーかこのゲスト占い師、刻也と咲のキャラ紹介のために使い捨てにされただけのような気が……。

鈴:まぁ、そういうところもあるとは思うが、物語としてホラーにもなりきれず、ミステリにもなりきれず、かなり中途半端って感じだぁね。
以前紹介した乙一の「GOTH」で出てきた先生のように、もっと猟奇的な話にすればインパクトはあったのかもしれんが、そこまで行ってないし、個別のストーリーとしても中途半端、主人公ふたりの話としても中途半端。
まぁ、いったい何のための話なんだか、って感じだぁねぇ。

扇:最大の問題は、一個の短編としてオチが付いてないことだろうな。
何かいかにも、「刻也と咲にはまだまだ秘密があるんだよ~」みたいなネタを示した後、読者置き去りにしたままいつもの日常に戻って終わりって、舐めてるとしか思えん。
その点、「GOTH」のあの話は、ちゃんとオチが付いてたな。その後の話のネタフリを含んでいるという点では同じだが、短編としての完成度は、ダイヤモンドと割れガラスぐらいの差があるでよ。

鈴:ダイヤモンドと割れガラスって……最強とちとつつけば壊れるのを比較するのはどうかと思うがね。
まぁでも、実際、出来の悪いミステリホラーを見せられた感じではあるわね。
で、第4章……「化粧」
1巻とおなじく、主人公の刻也と咲のラブコメを描いた話だが……まぁ、タイトル見れば、ほぼラブコメがわかるひとには100%どういう話なのかがわかってしまう、と言う定番中の定番。
1巻はまだ、最初だけあって、咲のツンデレぶりが見えて、ほほえましいところもあったのだが、2巻も続けてこれでは「乃木坂春香の秘密」並の定番で、しかもそこまで突き抜けていない、と言う、これまた中途半端な話。
さぶいぼ症候群のひとにはまず読めないし、慣れてる私にも「あっそ」ですむレベルの話で、見るべきところはいっさいない。
しかも、第3章までコケまくってくれたおかげで、いまさら定番いれてくれてもねぇ。
1巻はすごいのがあったおかげで、定番ラブコメが最後にあってもほほえましいだけだったが、今回はさすがにコケまくった話ばっかりだったので、定番持ってこられても「ちっ」と舌打ちするくらいしかない(毒)

扇:ベタ全開とか定番ネタとか以前に、実質同じシーンを何度も読ませるのはどうにかしてくれ。
話的にも一巻四話の劣化版としか言いようがなく、リンリンが書いたこと以外に殆ど書くことがございませんな。
ちなみに、同じベタラブコメでも、一巻はまだちゃんとオチが付いてたのにこっちは……以下略。

鈴:以下略るなよ(笑)
まぁでも4章のタイトルからもわかるとおり、ベッタベタな刻也と咲の以後ラブコメ街道まっしぐらだぜ! って話の伏線でしかない時点で、なんか読んでて興醒め。
とりあえず、4章はふたりの話をしましたぜ、って感じでまぁ、どーでもいーよ。
どーせ、ラノベらしく、なんかお互いの能力とか、過去とか、克服しました! って感じでくっつくのが目に見えてるし。
しかし、なんか1巻の第3章か……。
あの素晴らしさを見て、だいぶいい評価をしてしまったが、まぁ、結局あれだけってことかねぇ。

扇:うーん、あの一巻の第三章から考えるとこの二巻は一冊丸々一巻の劣化コピーにしかなってない気がするねぇ。
咲が『舞野幻魔拳』とか使って、自分の血筋の人間と戦う展開を期待した俺が間抜けだったということか。

鈴:をい
いつから骨董品を扱う小説から、どこぞの負けても不死鳥!って蘇ってくるどっかの兄さんレベルになったんだ、ごるぅぁっ!?
……ったく、まぁでも、それはそれでパクリな話で笑えるから、むしろこのまんま出来の悪いミステリ? それともホラー? って話にされるよりは笑えるからいいかもな(毒)
……てなわけで、今回は久しぶりに毒満載なレビューになってしまいましたが、1巻に較べ、レベルは下がってるのは確実なので、以前のレビューで褒めまくってるのは気の間違いだと思ってくだって結構です。
と言うわけで、木劇的に今回はこの辺で、さよ~なら~、あっ、さよ~なら♪

扇:えーと……LINN君が言いたいこと全部言ってしまったので、私はそろりと退散致します。
とりあえず、一巻のクオリティを期待しては駄目、とだけ言っておきましょう。
では、さよ~なら~

鈴:100%以上で否定できねぇところが悲しいところだな(爆)



to be continued……



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