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知的ストレッチ入門 (日垣 隆)

2006-12-16 14:07:57 | 本と雑誌

Tsuriwa  いつも拝見しているふとっちょパパさんのブログで紹介されていたので読んでみました。
 日垣隆氏の本は初めてです。

 「読む」「構える」「考える」「創る」「書く」「疑う」「決める」の7つの章に分けて、「日垣流」知的生産の技術をテンポよく紹介しています。

 そのなかで、私がなるほどと思ったフレーズを2つご紹介します。

 まずは、「説得と納得」についてです。

(p35より引用) その人がものごとをどうやって納得したのか、を知っておくということです。・・・納得したのは自分ではなく相手なのですから、相手の納得の仕方に沿って話を進めなければならないということです。
 ・・・人を説得するときだって、相手の納得の仕方を理解しておかなければ上手くいかないことのほうが多い。説得するあなたが納得するストーリーで、相手が納得できるとは限らない。つまり、説得することと納得することは、単純な表裏一体の関係ではないということです。

 この点は、言われてみればそのとおりですが、なかなか気づきません。
 このBlogでも、だいぶ以前に妹尾堅一郎教授の指摘ということで「プレゼンテーションはプレゼント」という考えをご紹介しましたが、まさに同じ趣旨です。

 「相手」の思考回路を辿ることが大事です。説得には納得が必要で、納得するのは「相手」だという基本的なことが、しばしば忘れられてしまいます。

 合目的的に考えれば、自分が「納得」できなくても、相手さえ「納得」すればよいとも言えます。ただ、この考え方は、「目的のためには手段を選ばず」という行動にも繋がるおそれがあります。逸脱を防ぐ良識も必要です。

 もう1点、なるほどと思ったのは「成長する力」についてです。

(p131より引用) 才能のある人はいいけれども、才能がなくて、これから努力していかなければいけない人は、終わったことの余力で食うようなことをすると、決して成長には結びつきません。
 もともとエネルギーのある人間はともかくとして、自分はそうではないと思っている人は、「確実にできる仕事」ばかりしても、成長する力にはならないでしょう。

 まさに「ストレッチ運動」が必要な所以ですし、私自身、反省しなくてはなりません。

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価格:¥ 1,365(税込)
発売日:2006-09

コメント (3)
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