迷宮映画館

開店休業状態になっており、誠にすいません。

鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星へ

2011年07月05日 | は行 日本映画
コミック「鋼の錬金術師」については、こちらに書きましたので、繰り返しません。特典がもらえるというんだけど、一緒に行くという中学生は、期末テストの前々日。帰ったら、絶対に勉強をする!という約束のもと、初日の第一回目に・・・。

おぉぉぉ!結構な人だかりでやんす。さすがは鋼!人気は衰えてない。見渡して、派手な感じの人はいない。ちょっとオトナしめの真面目そうな女の子や、うーん、オタク度入ってるなあって感じの男性諸氏。そこに混じっておばさん一人。確実にあのたっぷりのシアターの中で、わたしが一番の年長者だったと思われます。

特典で戴いた11.5巻もゲットして、本編の始まり、始まり。

物語の舞台の軍事大国・アメストリスのお隣、クレタという小国が支配している谷がテーブル・シティ。そこは元はミロスと呼ばれていたところ。このあたりの地名のもとになっているのは、地中海の島々のようですが、ところどころ、歴史家のツボをくすぐるネーミングが使われるのも、このお話の特徴でやんす。

ある日、アメストリスの牢獄から脱獄した囚人がいた。そいつは実は錬金術師。5年の刑期がもうすぐ終わる頃、錬金術を使えばいつでも脱獄できたはずなのに、なぜに今頃?どうやら、きっかけは一人の少女の行方。テーブル・シティの活動家の女性が、クレタに捕まったという記事を見たのが、彼を突き動かしたよう。。。。

少女の正体は?この男の目的は?てなところにじゃじゃ~ん!!エドとアルが絡んでくるわけでありやす。つうことは、当然かかわってくるのが【賢者の石】!!虐げられてきたテーブル・シティの民を救うために、ミロスに伝わる伝説の神秘の石を使えば、大地の力を利用して、クレタを滅ぼし、ミロスを復活できるのではないか・・・・・。

もし、それが「賢者の石」ならば、石の材料となるものを知っている二人は、躊躇する。材料は人間。それも一人や二人ではない。偉大な力を持つ石。でもそれにはとんでもない犠牲が伴うという事実。迫害されてきた自分たち。自分たちを守るためには、何かを犠牲にしてもいいのか・・・・・。

てなことで、「アンダルシア」に続いて、こちらの本も真保氏でありやす。なかなかの売れっ子ですな。なもんで、結構きちんとした本だろうなあという安心感のもとに鑑賞。映画化されたものはオリジナルの本ですが、原作の話の邪魔にもならず、ちょっと脇道にそれたようでありながら、それぞれのキャラを生かして、本筋の【賢者の石】にまつわる展開と齟齬がない!お見事でアリやした。ちょっと感動までしちゃった。

ギャグは少なめだったのですが、そこは映画の限られらた時間を有効に使ってるように見えましたな。彼ら錬金術師の錬金術を見ていると、特殊能力を縦横無尽に使う超人・・・みたいなもんで、何のためにその天啓を使うのか。。。。大いなる力をもつものは、大いなる責任を持つ。どこかで聞いたような文句ですが、そこもきっちり描いている。エドとアルの半端ない思いと、自分のしたことへの報いと亡くしたものへの渇望、エネルギー、そして正義。なかなかよかったです。

はたまた印象的だったのが、エンドロールが終わるまで、誰も席を立たなかったこと。近年、見たことない風景でした。

こちらいただいた11.5巻でありやす。



◎◎◎◎

「鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星へ」

監督 村田和也
声の出演 朴路美 釘宮理恵 高本めぐみ 三木眞一郎 折笠富美子 内海賢二


最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (KLY)
2011-07-05 23:08:11
確かにギャグが少なかった(笑)エドの身長ネタはお約束だと思ってたのに~。「だ~れがチビじゃぁぁぁ!」が聞きたかったのです^^;
時代的にはテレビ版の1の時代ですよね。大総統は出てこなかったけどきっといるんだろうし。
ただ、なんだか途中えらくキャラクター作画が雑になっていたのが気になりました。最初に狼男が出てくる辺り…。
>KLYさま (sakurai)
2011-07-06 22:11:26
そうそう、豆粒どちびじゃああ!!の一つくらいはあってもよかったかなと。
コミックで11巻のスピンオフみたいな感じなんですが、今貸出中で確認できず。。。
戦いのところで、わざと絵をザラっとしたのかな~と思ったんですが、あすこは手抜きですかね。
まあ、総じて満足です。
コメント&TB返しありがとうございました (西京極 紫)
2011-07-18 21:47:34
劇場版前作となる「シャンバラを往く者」の出来が良かった分、
今回の評価がちょっと低めになってしまったかもです。
作画についてもちょっとシーンによって
バラつきがあったように感じたのですが…
でもsakuraiさんのおっしゃる様に
本編ストーリーがアニメも原作も終わってから
中途の枝葉のエピソードで話をまとめるってのは
なかなか難しいのかもしれませんね。
>西京極 紫さま (sakurai)
2011-07-20 20:56:38
「シャンバラ・・」はよく出来てましたね。
あの映画のころは、コミックの方はさっぱり知らず、映画だけ見に行ったのですが、よく出来てるなあと感心しました。
その辺から漫画読み始めたんだ。
今のこの時点で作った気持ちに感服です。
おじゃまします (ピロEK)
2015-04-19 11:07:34

>11.5巻

私は映画館に行かなかったので手に入れていませんが、このお話が11巻と12巻のお話って事なんですかね?

>印象的だったのが、エンドロールが終わるまで、誰も席を立たなかったこと。

こういうタイプのファンが強いアニメ映画ってのは、そんな感じみたいですね。
普通の映画見に行く人とは、層が違うのだと思われます。

では、また来させていただきます。今後とも宜しくお願いいたします。
>ピロEKさま (sakurai)
2015-05-06 13:56:21
うーんとどうだっけ。
ちゃんと見直します。
うちの3人の子たちは、それぞれオタクなんすが、映画も一緒っていうのは末っ子だけ。彼の強い要請で見ました。
そろそろ末っ子とみるのもないかな。ちとさびしいという思いも感じております。

コメントを投稿