磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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日本の原爆文学12 戯曲

2006年06月04日 | 読書日記など
『日本の原爆文学12 戯曲』
    ほるぷ出版1983年

戯曲というのは、読む方にも想像力がいるものですね。
表現の手段として舞台もまた、有用なものでしょうね。
戯曲は舞台とは関係なく、それだけで芸術だといわれそうですが……。



『泰山木の木の下で』小山祐士では、クリスチャンの汚職について
書かれてありました。クリスチャンなども自己宣伝のために、
イメージ戦略としてよいことばかりを強調されますが、
このようなこともあったのやもしれませんね。

でも、創作かもしれませんね。次の文章。下「」引用。

「よほど信仰心のあつかった牧師さんだったとみえて、十字を切ったままの格好で黒こげになっとられたそうだ」

どんな姿勢か、僕にはよくわかりませんでした。
十字を切るのは動作であって、姿勢ではないと思いますので……。

『ヒロシマについての涙について』ふじたあさやでは、
小頭症の因果関係についての表現が的確でした。同。

「ABCCは、小頭症は必ずしも原爆のせいではない--といったようなあいまいな表現をしました。九十九パーセントまでは原爆のせいでも、あとの一パーセントがそれ以外の原因によるものだとしたら、原爆症とは断定すべきではない--それがABCCの、この国の政府の論理でした」

被爆された人の感情というものは、やはりそうでないものと違います。同。

「修復になったドームは、もはや廃墟ではありませんでした。青々とした芝にかこまれ、美しく化粧したドームは、廃墟を利用したオブジェにすぎませんでした。ドームは美しい記念物として保存する中で、私たちは、何か一番大事なものをおとしてきたんしいゃないか……私は自分に裏切られたような思いをかみしめていました」

『銀河鉄道の恋人たち』大橋喜一では、被爆者の自殺が書かれてありました。





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