磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

鱧男の小説などをUP。環境問題に戦争・原発を!環境問題解決に民主主義は不可欠!

原爆が消した廣島

2011年05月13日 | 読書日記など
『原爆が消した廣島』
   田邊雅章・著/文芸春秋2010年

帯に書かれてあります。下「」引用。

「原爆に、焼かれる街がここにある。原爆で、命を奪われた人がここにいる。
再現CGと貴重な写真資料を多数収録!」



産業奨励館(現・原爆ドーム)建設中。下「」引用。

「工事中に飲み水を求めて、わが家の井戸端にやってくる作業員の中に外国人がいたというから、その人がヤン・レツルだったのかもしれない。祖父とふたり縁側に腰掛けて、身振り手振りで話し合っていたのを覚えているとも祖母は私に話してくれた。」

ライトアップされた産業奨励館の写真。下「」引用。

「大きく開け放たれた窓の向こう。元安川をはさんでライトアップされた産業奨励館をのぞむ、片山写真館の一室で。食卓にはご馳走とビールが並んでいる。」

index

父、その時……。下「」引用。

「父はその瞬間、爆心地から四百メートルの、紙屋町の防空壕の中で被曝している。-略-」

企業一社もなし。下「」引用。

「地元には戦争景気や原爆による復興事業などで利益を上げ、戦後大成した企業も少なくないが、爆心地の復元事業に援助を申し出た企業は残念ながら一社もない。
 こんなことがあった。地元企業の会合などでトップから「立派な仕事をしておられる。なにか当社でお力になれることがあれば」などと言われる。本気にして企業を訪ね、事業費の窮状を訴えたところ、後日、担当から返事があった。
「誠に申し訳ないのですが、原爆関連事業は、わが社になじみませんので」
 これが「国際平和文化都市」の経済界の実態だった。-略-」

映画『予期せぬ喪失/原爆で失ったもの--ヒロシマからの伝言』、国連NPT再検討会議で上映(2010年5月3日)。




最新CG技術で...あの日の広島:田邊雅章氏 (2)








index

目 次





エンタメ@BlogRanking



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。