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岩波ブックレットNO.401 もんじゅ事故の行きつく先

2008年02月09日 | 読書日記など
『岩波ブックレットNO.401 もんじゅ事故の行きつく先』
   高木仁三郎・著/岩波書店1996年

世界の各国はインドとソ連を除けば、この時代でも高速増殖炉計画は断念したらしい……。それなのに今も続く日本の計画……。安全でそして永続的なソフトエネルギーの開発を願いたいものです。



事故と認めなかった動燃。下「」引用。

「動力炉・核燃料開発事業団(動燃)が運転する高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)で昨一九九五年一二月八日に、大量のナトリウムが漏れて炎上する事故が起きました。動燃や科学技術庁は当初この事故を「事象」と言い、なるべく小さく見せようとしましたが、世論や福井県の人たちの強い抗議にあい、「事故」と認めるようになりました。それでも、事故による放射能の環境への影響がなかったとして、「軽微な事故」とする姿勢はかえていません。
 ナトリウムの漏えい量は現在の科学技術庁の推定ではおよそ七○○キログラムとされますが、運転中の配管からのナトリウム漏れとしては、高速増殖炉史上で最大の規模で、漏えい量だけからみても深刻な事故です。」

動燃は「絶対にナトリウムは漏れない」と言いつづけてきたという……。

この本も高木さんが書かれたものです。

もくじ


床が溶けていたという。下「」引用。

「解析ではそのときの床の温度は五三○度を超えないとなっていますが、実際には床に少し溶けており、温度は部分的に一五○○度を超えていたことが推定されます。また、ナトリウムは回収されるどころか、すべて燃えてしまったのです。」

ナトリウム用消火器は、実際には消火できるような状態ではなく、まったく役にたなかったという。

空調も止めるはずが、止めてなかったという。

ビデオ隠しがあったというのは、事故当初から福井県が入っていたから、動燃がビデオをとっていたのを知っていたという。

事故調査は、ファミリーがおこなったという……。下「」引用。

「事故の二日後には科学技術庁は「もんじゅナトリウム漏えい事故調査・検討タスクフォース」を作りましたが、そのメンバーは相変わらず「原子力ファミリー」とでも言うべき人たちで構成されています。動燃の事故隠しに至っては、調査の信頼性を根底から崩すものです。当事者だけでいくら調査を行なっても事故の再発は防げません。」

日本のプルトニウム計画には国民的な議論の場がなかった。
1993年に「あかつき丸」がフランスからプルトニウムを運んできたとき、批判はピーク。


世界の高速増殖炉開発の現状

高速増殖炉の危険な特徴


さらに高くつき、さらに危険なものをなぜ導入するのでしようか?

いつものことを思いうかべました……。

そして、この場合、軍事転用につながるという……。

「公害と原発のあるところに民主主義はない」
「戦争は究極の差別」









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