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講談社現代新書1413 インド対パキスタン-核戦略で読む国際関係-

2008年10月31日 | 読書日記など
『講談社現代新書1413 インド対パキスタン-核戦略で読む国際関係-』
   西脇文昭・著/講談社1998年

まだまだわからないところばかりの気がする……。



表紙の裏に書かれてあります。下「」引用。

「カシミール紛争は“なれあい”--インドが圧倒的優位に立つ戦略バランスのうえに、両国間にはカシミール紛争という国境紛争がある。今回九八年五月の両国の核実験による軍事対決も、このカシミール紛争をきっかけに核戦争に発展しうるものではないかと懸念する声が高い。だが、どうも理由はそれだけではなそうな気配に気がついた。-略-」

カシミール紛争が印パの間にはある……。下「」引用。

「ところが、カシミールの住民の七○パーセントはイスラム教徒であったため、イスラム教国家として独立したパキスタンは当然自分の国に帰属するものとみなし、カシミール藩王に早急な決断を迫った。だが、カシミール独立を狙った藩王は、帰属の決定を先延ばしする戦術にでたため、業を煮やしたパキスタンは四七年一○月、イスラム教徒の山岳部族をカシミールに侵入させた。これにあわてた藩王は、急遽ヒンドゥー教徒が圧倒的多数を占めるインドに対し、インド帰属の文書調印と引き替えにインド軍の支援を仰いだ。こうしてカシミールの帰属をめぐって、独立したばかりのインドとパキスタンによる軍事衝突へと発展した。これが第一次印パ戦争だ。」

インドが核兵器をもったのは中国が原因の一つ……。下「」引用。

「インドが経験した第一の転機は、中国との軍事衝突だった。一九六二年にインド北部の中印国境地帯で紛争が起こり、インド郡は中国軍に大敗を喫してしまった。これを機にインドは中国を「北方の脅威」と認識するようになり、六四年に中国がロプノール実験場で初の核実験に成功したことに大きな衝撃を受けたインドは、以降、中国と正面衝突することを慎重に避けるようになった。」

中国の主張は「わが核は米国向け」……。
……たぶん、日本にも向けられているだろう……。
なぜなら、横須賀や沖縄に米軍が存在するから……。

「インドの核の父」ホミ・バーバー博士。下「」引用。

「バーバー博士は、イギリスのケンブリッジ大学で核物理学を学んだあと一九四四年にインドに帰国、翌四五年に設立された「タタ基礎研究所」の所長に就任して、インドの原子力研究をスタートさせた。バーバー博士はその後、インド原子力委員会の委員長、バーバー原子力研究所所長を歴任、インドの核兵器開発の中心人物となった。」

そして、パキスタンはインドを敵として痛い目にあっている。下「」引用。

「とくに七一年の第三次印パ戦争では、わずか一四日間でインド軍に大敗し、その結果、東パキスタンがバングラデシュとして独立、パキスタンは国土の二割近くと、人口の六○パーセントを失うという屈辱を受けた。」


パキスタンの原爆の父・カーン博士はヨーロッパで教育された。下「」引用。

「A・Q・カーン博士は一九三六年、インド中部のボパールにイスラム教徒の子として生まれ、パキスタン独立の後、五二年にカラチに移住。シンド州科学単科大学を卒業の後オランダのブルフト工科大学での冶金学の修士号、ベルギーのルーベン大学で博士号を受けたあと、濃縮ウラン製造技術では世界的に有名なURENCO社(英、独、蘭三カ国合弁)の系列会社、FDO社(オランダのアムステルダム)に冶金学専門家として七二年四月に就職した。ここでの勤務を通じてカーン博士は、濃縮ウラン型原爆の製造に筆よな高度のウラン濃縮技術を身につけた。」

フランスは再処理施設建設プロジェクトを予定したが、カーター大統領の圧力で破棄させられる。
だからといって、カーターが平和主義とは限らないとボクは思う……。アメリカにとって、不都合だったことは確かかもしれないが……。

著者は核の傘に守られている日本と主張する。
何度も書くが、そんな傘は存在しない。

アメリカは核戦争の場を日本とヨーロッパに計画している……。
第二次大戦のように、アメリカ本国が核戦争の場とならないたために……。
決して日本を守るためではない。

核戦争の場とされ、「思いやり」予算も払っているバカさかげんには呆れる……。
核で核は守られないし、ミサイル防衛で守られるなら、核兵器は必要ないはずだ!

アメリカはこれで大もうけしていることだろう……。

だけど、核戦争後には、『核の冬』さえあるという……。

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