磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

鱧男の小説などをUP。環境問題に戦争・原発を!環境問題解決に民主主義は不可欠!

毒ガス島-樋口健二写真集-

2008年07月13日 | 読書日記など
『毒ガス島-樋口健二写真集-』
   樋口健二・写真/三一書房1983年

やはり、裏も表も何事にもありますね……。
--被害をうけた人、儲けた人……。
そして、この武器で残忍にも傷つけられ殺された中国の人たち……。



■目次■
【写真】
傷痕--暗黒の記念碑  8
抹消--悲憤の記録  30
証言--忍従の炤柱  50
風化--亡国の蜃気楼  96
棄民--慟哭の抵抗歌  112
【本文】
毒ガスの傷害に関する研究と現状 重信卓三  152
忠海病院、ただいま折り返し点 行武正刀  160
二つの名前を刻んだ島 松倉康之  165
隠蔽された毒ガス棄民 樋口健二  167
 ヘッドコピー 松倉康之
 装丁・写真構成・レイアウト 竹内敏信

国家の悪業……。下「」引用。

「怨差の叫び--誰もがこの恐怖の原画を忘れることができない。死の島・毒ガス島は、瀬戸内の果てに浮かぶ。許すことのできない国家の犯罪は、たくましかった男たちに、胸に純真な微風をたなびかせていた女たちに、うらぶれた悲痛な人生を強制した。あれから三十八年、「戦後」という平和な鳩は飛びたった。だが、翼の影はドス黒く大地をおおい、彼らを忘却の彼方へおいやる。今、叫びにかえて放とう。国家の悪業を、歴史を葬りさってはならないと。」

ひどい皮膚……写真につけられたキャプション。下「」引用。

「イペリット ルイサイト ホスゲン等の猛毒ガスは防毒マスク 防毒衣 ゴム手袋 長靴等を容赦なく浸透し 体のいたる所を刺激し糜爛性を呈した(故稲葉菊松氏提供)」

製造にたずさわった者にも被害が……。下「」引用。

「イペリット製造にたずさわり 今も水疱跡が生々しい足(忠海病院入院患者)」

体中水疱……。下「」引用。

「4年間イペリット工場で働き体中水疱で悩まされた関元賱次郎(73)さん 今も痛々しい傷跡が残る(1982年9月3日)」

敗戦後、隠蔽する……。下「」引用。

「敗戦後 残留毒ガスを火炎放射器で焼きつくす作業が行われ 黒煙が何日も毒ガス島から立ち昇ったという(故稲葉氏提供)」


歩行不可になった人もいる……。下「」引用。

「糜爛性毒ガスは皮膚の柔らかい部分をおかし、歩くことすら不可能になる(故稲葉氏提供)」

大儲けした人もいる……。下「」引用。

「帝人三原工場にあった防毒マスク 関連会社の久野島化学は毒ガスを使い農薬製造をし 戦後莫大なもうけをしたと毒ガス処理を見届けた人たちの多くが証言している(一九七○年一月)」












index

index

もくじ





エンタメ@BlogRanking



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。