磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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げんさん

2007年05月16日 | 読書日記など
『げんさん』
    大野允子・作/上野紀子・絵/あすなろ1986年

この絵本は原爆の悲惨さをあらわした作品ですが、残酷なシーンはありません。一人の馬を愛した人物の話と今風にいえば、そうなるかもしれません……。



日本は先進国の仲間入りがしたかった……。

そのためには、彼らは人を人とも思わなかった……。

しかし、それが先進国の仲間入りをすることでもあった……。


この本には書かれてないが。

サミットというのが作られたとき、

人は世界のことを力ある人たちが話し合うのなら、貧困もなくなると思っていた。

しかし、逆でした……。ますます貧富の差はひろがるばかりでした。

奪う者はさらに奪い、貧困で苦しむ者はさらに苦しんでいる、そんな世界となった……。

それが先進国の実態のようですね。


まだ、そのことはわかりもしない。第2次世界大戦のころ。それがこの絵本の背景……。

日本は農業国であった。

この絵本の主人公げんさん。

家畜を売り買いするばくろうという職業。

この職業は永井隆の妻の実家の家業でもあった。

知識とそして交渉力がないとできない職種。

信用も大切だ。馬は今でいうスポーツカー。

高価なものであった。

げんさんは、馬も牛も好きだった。

特に馬が好きだった。

広島は軍都と呼ばれた。

ここから南方や中国の戦線へも向った。

げんさんの大切な馬が軍に奪われる。

幼い娘が馬を渡さないと非国民という。

げんさんはしぶしぶ馬を供出する。

馬は広島へ、そこに原爆は落された……。

………………。









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