磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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ヒロシマナガサキ原爆児童文学選 太陽の落ちた日

2008年10月16日 | 読書日記など
『ヒロシマナガサキ原爆児童文学選
   太陽の落ちた日』
    来栖良夫、他(編)/労働教育センター1980年

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「はじめに」で下「」のように書かれてあります。

「広島、長崎の原爆について書かれたものはいろいろとありますが、ここでは主として、子どもたちと父母、教師がいっしょになって読み、話しあいをすすめるに適当とおもわれるすぐれた児童文学作品、詩などを集めました。わたしたちは、これらの諸作品を手がかりにとして、人間のいのちの尊さと、平和について、いそうふかく語りあっていただきたいとねがっています。
 平和も戦争も人間のつくりだすものです。」



詩や児童文学、そして評論のようなものがあります。
どうも教育的効果という、薬にしようとされるのは引いてしまいます。
やはりそう思うボクは劣等生でしょうね……。(-_-;

「花」という詩がありました。下「」引用。

「花
       近藤東

原爆を落とした国が
落とされた国の その町の小高い丘の上に
きれいな病院を 建てました
《ゲンバクヲウケタ人ハ
シラベテアゲマス
エンリョナク来ナサイ》

それでも 行かない人がいました
十年たっても 行かない人がいました
今でも 行かない人がいます
《シラベタカッタラ
自分ノ国ニ落トセバ イイノニ》

六十年は生えないだろうといわれた草も生え
花も咲くようになりました
人の心は そうはいきません」




『つるのとぶ日』大野允子もいい作品です。
ぼくも、つるがとぶ日を楽しみにしています。下「」引用。

「(つるのとぶ日だって、あるわよ、きっと、
わたしが、両手でささえているこのつるが、ヒロシマの空を、とぶ日を、
わたしは、たのしみにしているのよ。
あせっちゃ、だめ。
おったつるは、とべない。焼かれて灰になる。
でも、ね、つるをおった人の心は、灰にならないのよ。
何千ば、何十ば、世界じゅうの人が、一つのねがいをこめて、つるをおる。
その、つるをおる心は、火でも焼けない、つよいものなよ。
みんなのねがいの、かなえられる日、この、わたしのつるが、空をとぶのよ。
きっと、くるはずよ、つるにのとぶ日が、ね)」

おこりじぞう』も収録されていました。

軍国主義と文学についても書かれてありました。生活のなかに軍国主義があったという。







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