磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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児童文学におけるサンタクロースの研究

2010年05月11日 | 読書日記など
『児童文学におけるサンタクロースの研究』
   荻原雄一・著/高文堂出版社1998年

サンタクロースの登場する171作品を取り上げています。



サンタクロースの六段階。 下「」引用。

「A段階 → 聖人サンタ
B段階 → 異類サンタ
C段階 → 人間臭いサンタ
D段階 → はてなのサンタ
E段階 → 現実的なサンタ
F段階 → 社会派のサンタ」

聖人サンタ≧宗教色の強いサンタ。下「」引用。

「A段階の〈聖人サンタ〉とは、サンタクロースが子供たちにクリスマスのプレゼントをばらまくという、単純な話をベースに据えている作品群である。これらは、子供たちに対する、サンタクロースの無償の愛、アガペがテーマである。つまり、サンタクロースは〈歩く性善説〉であり、〈聖人〉なのである。といって、本来の意味での〈聖人〉として登場するのは、女子パウロ会が編集した『サンタクロースのすきなおはなし』(44頁)のような宗教色の強い、限られた作品である。-略-」

悪い子にもプレゼントを配る……。下「」引用。

「-略-このうえで、良い子にも悪い子にも、わけへだてなくプレゼントを贈るのだ。だいいち、近代という時代は、人を善人悪人のたった二種類に分類することを許さない。」

「それなのに、どうしてとどかないんだ!」と怒る人もおられることでしょう……。
--ぼくのところも同様ですよ……。

--ジェンダーの問題をとりあつかう作品。
『サンタクロースはおばあさん』
『女の子はサンタクロースになれないの?』
『ミセスサンタはおおいそがし』

--アンパンマン。
顔の一部を食わせるな! という感じで書かれてあります。
『世界残酷物語』とまで書かれてあります。下「」引用。

「要するに、アンパンマンは、アンパンではない。物品ではない。命ある、たった一人の、アンパンマンだ。このアンパンマンが、どうして「すぐに つくりなおして もらえる」のか。
 作者は、読者の多くであろう子供たちに、いったいなにを植えつけたいのか。」

暴力では解決しないから、毎回ほとんど暴力を使う。解決したようで、いつも解決していないのでは? 

アンパンマンのサンタクロース

アンパンマンのクリスマス・イブ

アンパンマンのクリスマス







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