あかねさんシリーズ002 男が女de女が男 303 チョメチョメおばあさん 小一郎のSNSの日記を読む。 --それにしても、ここの世界の小一郎の姿をあの小一郎に見せてやりたいと茜は思う。 小一郎だけじゃないわね。自分がもしも、異なる世界で生まれたら……。 そんなことを想像もできない人たち。 見せてあげたいものよね……。 「よしよし……」 茜は小一郎の日記を読み始める……。 知っているかしら? 一世を風靡したチョメチョメおばあさん。 あのクイズ番組の司会者よね。 あのおばあさんが、特別養護老人ホームにいるのよ。 これは、秘密よ! ぜったいに秘密よ! 男性週刊誌では、あわれなチョメチョメおばあさん! --そんなふうに書いてあるわけよね。 ところが、そうでもないのよ。 若い男性の介護士にかこまれて、もう毎日たのしんでいるのよ。 そりゃ、先輩の施設だから、いい介護をしているわけよ。 --某有名俳優は、幸福って書いているけど、大変らしいわよ。 まあ、スポンサーがいて、スポンサーの商品を売るために、その俳優の人気をあげるためにも、いいニュースを流しているらしいけど……。 --あんな遊び人のチョメチョメおばあさんが、幸福だったら、家庭の主婦はいやなんでしょうね。 でも、上辺だけじゃ、人の幸不幸は決められないって先輩がいっていたわよ。 --それに、セレブなんて、幸福じゃないって、ミツエダ先輩がいっていたわよ。 その先輩はね、お金持ち病院のMSWをやっているのよ。 だから、けっこう上流家庭のことを知っているのよね。 --それにしても、小一郎、ここまで女性週刊誌好きのヤツとは思わなかった。 わたしのいつもの世界ならそうなるわね。 そんな噂話なんて、どうでもいいだろう! 怒る小一郎の顔を思い出した……。 --日記に書きこみがある。 明るく見せているけど、チョメチョメおばあさん、本当は淋しいかもね……。 --小一郎のレス。 それも、ありうることね……。
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