磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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広島第二県女二年西組 原爆で死んだ級友たち

2007年08月07日 | 読書日記など
『広島第二県女二年西組 原爆で死んだ級友たち』
     関千枝子・著/筑摩書房1985年

戦争というものは、学生だからといって避けてくれるものではない。戦争の末期には、勉強はないのはいいが、工場で働いたりして、夏休みがない! --その上、原爆……。



被爆されてひどい状態の方は丹那の軍の兵舎に運ばれたという。

学校も収容所としてかわったしまったという。


当時も、さまざまな家庭があったようです。
父母は疎開し、子供は残っていたケースもあったようです。
県病院の院長だった父は、退職して自営の病院を開設。
しかし、看護婦がいなくて、やめる。
父は人の三倍くらい手のかかる人だったという……。


娘を探し求めて、第二県女で発見。
顔は真黒で、パンツ一枚でいたという。
しかし、娘はトイレまで歩けた……。
そして、大八車で家まで運び、物理室の大机に寝ていた娘は、気持ちよさそうに眠っていると思っていたら--もう息はなかったという……。


豪快な生徒がおられて、「寸劇・森の石松」を演じたという。

靖国神社のことが書かれてありました。下「」引用。

「「靖国」は、ただ死をいたみ、哀しむとろこではない。“国”のために国民を殺してしまったことを、遺族にわびるところではない--。
 靖国は、明治以来の、日本の軍国主義政策を推し進める“精神的中核”であった。それは国のすることに何の疑問ももたず、日本は常に正義で、悪を討つために戦争をし、死ねば、もったいなくもかしこくも“神さま”としてまつっていただける--。日本の素朴な、信仰と結びつき、日本人の目から、戦争の本質を考える理性まで奪ってしまった。」

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宗教にも、おそろしい人たちがいるのは、古今東西おなじようです。

--亀沢深雪という名前を新聞で知る。
亀沢恵尼と名前が似ている。
もしかしたら、姉さんでは?
そして、亀沢深雪の本を読む。
「十五歳の妹は全身赤むけに焼けただれ、ひきちぎった人間のように無残な姿で死に……」
そして、手紙のやりとりをされたようです。

『広島原爆戦災誌』では41人と記載。
調べ直すと、死んだ生徒は38人であったという。
--45人は当日欠席者も含めた数だったそうです。








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