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カネミ油症事件は終わっていない~長崎・ダイオキシン食中毒の実相~

2007年05月14日 | 読書日記など
NHK2007年4月15日
ETV特集

カネミ油症事件は終わっていない
~長崎・ダイオキシン食中毒の実相~


治療法は見つかっていない。
医療救済もされいません。
次の世代の影響もあるという……。

ひどいものです。
このようなことも、
きちんと報道してもらわないと、
理解できません!

長崎市の女性が被害者の方たちの声を録音。
彼女自身も被害者という。

昭和43年カネミ油症事件 発覚。
被害を届け出たのは1万4千人。
食中毒事件。

被害者は偏見や差別。
国などの責任が問われたという。

ダイオキシン類PCDF検出。
原因がわかり国に救済を求める。

仮払金の返還免除。
特別立法で返済が免除される予定だという。

このまま黙っていることは、子どもや孫のためにもならない!


【長崎県・五島列島の島】

居酒屋の勤務にたえられなくなってきたという。
体のしびれや、倦怠感に悩まされているという。
店を手放すことにした。
友人や常連客を招いての最後のパーティ。

一見、健康そうに見えるが、いろいろな異状があるという。
原因不明、病名もつけることができないものもあるという。

突然、内出血がおきるという……。
ほとんどの客は症状をきくのが初めてのことだったという。

健康になるのではないかという錯覚を何度ももって、ひどくなったという……。
何度も繰り返し、そう思えるようになったという。

カネミ油は美容や健康にいいと売られたという。

その後も被害者の症状はおさまらず。

被害者の公的な救済はされていないという。

仲間と新しい会をつくられたという。
被害者同士でさえ語り合うことは稀だったという。
他の人たちにも、同じ症状が起きていた……。

【証言をきく】
島で漁師をしている60代の男性宅で証言を聞く。
左の耳が80%聞こえない。右手の第二関節に疼痛。
力を入れて手を握ることができないという。
三年に一度奇妙な脱毛。一度、全身の毛がすべて脱けたこともあるという。

病院で診断をうけても、背の疼痛の原因はわからないという。

【証言を録音している方のこと】
子どものころ、カネミ油を食す。
ふきでものなどがでたという。
教職につくが、症状で断念。
島にもどり、二児の母となる。

カネミ油症は病気のデパートといわれるくらい様々な症状がでているという。

【アンケート調査】
アンケート調査で、さまざまな症状をもっていることがわかった……。
それぞれの病気がどのように、カネミ油症とかかわり合うかは理解されていない。

【ダイオキシン類】
PCBだけでは、症状が理解できないという。
PCDFというPCBが熱によって変化したものを発見。
PCDFはダイオキシン類。毒物の王といわれているという。

アメリカ軍がベトナムで使用した枯葉剤にもダイオキシン類が含まれていたという。
イタリアのセベソでも大規模な事故。

新たな調査を国にもとめる被害者団体。

【証言】
家族五人がなる。
夫はガンで昨年なくなる。
自分がつくった食事でなったので、自分をせめたという。
夫は慰めてくれたという。
カネミのことは話さなかったという。

◆どうして、島に集中したのか?◆
流通ルート。220缶。
汚染を知らずに販売し、店の人の食事でも使用されていた。

【商店主の証言×】
どのような経緯で油を仕入れたのか?
話をきくことができなった。
商店主は強く拒んだという。

商店主は自分の被害だけでもすごいのに、売ってしまったという心の傷がすごいと思う。

五島になぜ、集中したのか?

ある関係者の所在を発見。

諌早市で病院理事長をつとめる大塚喜久雄さん。

事件発生当時、長崎県環境衛生課長をしていたという。

まさか長崎県に入っていることは思わなかった。
はじめにドラム缶が出てきて、汚染された油と知り驚いたという。

汚染油の流通経路を詳細に調査したという。
業者間の商取引なので行政が入るものではないと思ったと話す。

たまたまそうなったという……。

カネミ倉庫が賠償金などは、経営不振でとどこおっているという。

加害者による救済が原則であると、国は被害者には何もしていない。

被害者たちは、国による救済を強く求めているという。

被害は油症患者だけでなく、その家族にも被害をあたえています。

夫が患者で自殺、子どもたちに迷惑をかけないと遺書にあったという……。

子どもは円形脱毛症になったという……。

【事件がおきる八ヶ月前】
ダーク油事件があったのに、国は食用油の調査をしなかった……。

国は九州大学による【診断基準】を作成させる。
「被害を届けた約1万4千人のうち患者と認定されたのは約1千900人(全体の2割以下)」

厳格な基準が患者の切り捨てにつながり、食中毒の症状のように扱われなかった……と、日弁連。

国も人権侵害を行なった。

一時期、国は救済策の実現に乗り出していたという。
当時、公害による被害者続出。
元局長「原爆の被害者と同様に救済すればいい」

昭和48年8月衆議院予算委員会
齋藤邦吉厚生大臣「公害なみの……」と発言。


厚生労働省は文書で回答。
制度の創設には至らなかったという。
いきさつはわからないという……。
国会での発言の趣旨・背景については不明。
--不作為ではないという。

不作為という元局長。
「国会でおこなうと約束したというのに」

国会での議論から35年たっているという。
被害者は高齢化され、多くが死亡。

【次世代への懸念】
・被害者のへその緒に着目。
 親子九組、すべてに高い濃度のダイオキシン類。
・孫の代まで影響する可能性がある。

宿輪さんにも二人の娘。
・健康上の問題は今のところない。

【同級生の患者(諌早市在住)にインタビュー】
怒り、涙する同級生。
子どもたちは原因不明の体調不良を訴えているという。
「お母さんは悪くない、生んでくれてありがとう」と子どもに言われたという。


事件を知らなかった島の人たち。
若い人たちは知らなかったという。
被害者の気持ちを知らせてほしいと10代の若者に話をする。

メモをとり熱心に傾聴している若者たち……。





カネミ油症事件 過去・現在・未来



この問題も、水俣病、イタイイタイ病、被爆者……、似ていますね。

この国のかたちがみえてきますね。











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