磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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赤岩栄著作集8 人間への省察・ほか

2009年01月05日 | 読書日記など
『赤岩栄著作集8 人間への省察・ほか』
   赤岩栄・著/教文館1971年

敵を愛することは出来ない著者。
彼にとっては、キリストの教えは甘いだけなのか……。



■目次・主なものだけ■
I 人間論  7
II 人間への省察  91
III 宗教論251

婦人雑誌の対談で。下「」引用。

「有名なお父さんをもたれる七光族の少壮社会学者であるTさん-略-日本人は僕もふくめて不潔ですよ。原子爆弾でみんなやられてしまったら、実際、気がせいせいしますね。」

どんな目にあわれたか、実質を見ていないと思います。

また、思考が跳躍する……。下「」引用。

「イエスが天国はこのような者の国であるとその上に手をおいていわれた幼な子は、決して、アリの街のマリアや、シュヴァイツァーのように、他人に役立ってあげることのできるような優秀な人ではありませんでした。-略-
 蟻の街のマリアの奇特な行為であるよりも、蟻の街がないということの方が、もっと素晴らしいことですし、シュヴァイツァーのような偉人がいるよりも、アフリカに西洋のような文明がゆきわたるということで医者の存在が平均化される方がもっとよいことなのです。」

この人も、弱者を助けるような人じゃないかもしれない……。

論理は飛躍して現実を忘れ去ってしまっているのでは?

自らの論理のみを主張……。下「」引用。

「たとえ私が今日のように共産主義を肯定する人間になったとしても、その信頼にひびがいるようなことがあってはならないと思うのです。-略-」

マルクスは宗教は麻薬といっているのですよ。

医療では麻薬は多いに役立っているものですが……。

原始キリスト教は共産主義ではないという。下「」引用。

「しかし、あれは決して生産と配分とに結びついた共産主義ではなく、たんなる消費財の共有化に過ぎないのです。ですから、宗教的熱狂によって、財産の共有化と、共同消費の後にきたものは、あのエルサレム教会の極度の貧困ではなかったのでしょうか。-略-」

プロレタリアート独裁でもないですね。

それに、当時の状況も理解されていないのに、聖書解釈がきちんできるのだろうか?

次の世界大戦……。下「」引用。

「次の戦争では日本を他国の軍隊の基地としている以上、焦土となってしまうことを覚悟しななければなりますまい。この第三次世界戦争による日本の悲惨な運命を考えただけでも、私たちは、どうしてもそれが起らないように、全力をあげて努力するより途がないのです。」

しかし、具体的なことは書かれてない。

キリスト教に棄てたという。下「」引用。

「キリスト教にこそ愛そをつかし、とうに、私は私の背後にそれを棄ててしまっている。今さら、キリスト教のコミュニズムの融合統一でもあるまい。しかし、キリスト教ではなくて、私はイエスと同時性と、相互主体性に生きている。-略-」

キリストと同じになったら、蟻の街で活動された人たちと同じようになるのではないか?

キリストは夢のようなことを言って、現実を忘れさせるような人物ではなかったように思えるが……。

まったく、この著者とキリストは異なるとボクには思えるが……。











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