磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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129原発輸出

2006年07月25日 | Ra.
ラヂオアクティヴィティ[Ra.]
第二部・国境なき恐怖

八、アトム・エイジ

129原発輸出



「原子力エネルギー委員会のステファン・ハナウアー博士はインドに輸出された原発について告発しました。一九七三年九月にワシントンで原子力会議に出席した時、ハナウアー博士は「原子力の大災害が起こりそうだ。その可能性が最も高いのはタラプールだ」と発言しました。タラプールとはインドの原子力発電所で、ボンベイの北およそ百キロにあり、アラビア海に面している」

行者の目に力が入っているが、冷静な口調で話した。

インドの原発の写真。

「タラプールで放射能を大量被曝した作業者の数は、一九六九年には三百九十九人でしたが、翌年には五百五十人に増え、一九七二年末には合計千五百人に達したという。」

キッシンジャーが映る。

ミス・ホームズが語り始める。
「インドの核実験がこれまでの常識をやぶりました。核兵器による混沌の新時代に踏み出したのです。いまや最貧国だろうが狂気の独裁者だろうが、あるいは政治テロリストだろうが、誰でも原爆を作れるのです。最も激しいショックを受けたのが、ワシントンでした。キッシンジャーは「インドに重水を提供したのはアメリカではなく、カナダだ」とアメリカの関与を隠そうとしましたが失敗したのです。キッシンジャーの下手なごまかしは議会を怒らせただけで、政府が提出していた商業用核燃料濃縮案は一時棚上げされてしまいました。ニクソンはウォーターゲート事件で辞任しました。そして、ニクソンの後継者フォード大統領に対して、原子力をめぐるロビー活動は開始されたのです」

フォード大統領の写真。その下に納税者を犠牲に!と文字がでる。

「フォード政権によるウラン濃縮事業は、ベクテル社の計画そのままという代物で、ウラン濃縮アソシエーツ社に技術面と財政面で数々の特権を与えるよう求めていましたが、これが実に甘い条件だったのです。この事業が倒産すればアメリカの納税者が負担する金は総額八十億ドルにも達するのですが、当事者は負担ゼロなのです。フォードはこの核燃料保証法を議会に提出したとき、このような優遇措置をまるで説明せず「工費八十億ドルの保証が必要だ」と話しただけです。民間のプロジェクトに政府がこれほど巨額の金を保証したことはかつてなかったことでした。そのためフォードは金額の大きさを聞いて議会がショックを受けないよう、急いでこう付けくわえたそうです。実際には政府の支出はほとんどゼロで、むしろ民間のウラン濃縮産業が生まれれば、所得税や政府所有技術の使用料など、新しい歳入が見こめると述べたのです」

嘘!と金は思っている。それなら、民間だけでしていただろう……。

「濃縮技術は外国に教えないということでしたが、実際には、すでにニクソン政権時代に、ウラン濃縮アソシエーツ社が推薦した投資国すなわち日本との間に、濃縮技術の契約を結んでいたのです。この技術についてもフォード大統領は何も触れなかったのです。それどころか“外国に頼らないエネルギーの確保”という言葉を使って、一刻も早く本法案を可決するように議会に迫ったのです」

濃縮技術疑惑という文字が出る。

「この大統領演説の直後、西ドイツがアメリカの反対を無視し、ブラジルに濃縮技術を売ると発表しました。しかもアメリカの国務省から説明を求められた西ドイツは、アメリカ企業であるベクテル・パワー社がブラジルに濃縮プラントを建設しようと提案しているのではないか、と反論したのです。西ドイツのスクープに、そんな事実があるとは知らない国務省が怒りだしました。ベクテル社がブラジルで取った行動はまったく当局が承認していない勝手なものだと国務省の高官が記者に説明しました」

ナンシー
「ブラジルでも核の疑惑があったのよね……」
と呟いた。








閑話休題

アメリカがインドに輸出したと
書かれてある本は何冊か読みました。

日本にも輸出したと、
文句をいっておられる方も、
アメリカにはおられます。

儲けているのはアメリカの企業ですね。

世界の警察がいったい何をしているのですか?





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