磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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白いチョゴリの被爆者

2006年06月13日 | 読書日記など
『白いチョゴリの被爆者』
  広島県朝鮮人被爆者協議会・編/
      労働旬報社1979年

「ノー・モア・ヒロシマ」といえば、
「リメンバー・パーラーハーバー」。
その逆もしたくないものですね。




「まえがき」は松本清張です。下「」引用。

「肉声を聞く
                松本清張

 広島原爆の人類的な惨事は、これまで圧倒的に多くの側から書かれ、描かれている。朝鮮人の被爆についてふれたものもないではなかったが、統計的な概観的で、感覚的な訴求に欠ける憾みがあり、そのために大きな波のもりあがりとはなり得なかった。
 本書は、被爆された朝鮮人の体験を直接当人たちにあたってその声を録音し、活字に再現したもの。いまにして採集しなければ、やがて消えゆくものであり、そのことを考えれば二度と得られない貴重な記録である。
 朝鮮人のばあいは被爆のほかに、故郷から日本への強制連行、暴力下の非人間的な労働、そして差別という二重三重もの苦痛があった。戦争がすすむにつれ、足りなくなった労働力の穴埋めに朝鮮からの強制補充となったのが、日本人が「徴用」で受けた苦痛の比ではない。監獄部屋という言葉があるが、一九一○年「韓国併合」いらいの朝鮮人にたいする理不尽な差別・蔑視が露骨に出て、かれらをこの世の地獄に投げこんだ。故郷に残した肉親を恋うて地獄から脱出しようとすれば、待ちかまえているものは殺人的な暴力であった。-略-」


あまにもひどい差別ですし、日本人としていたたまれない気持ちなりますね。
でも、このイジメも同じ日本人にもするんですよね。
それが同じ同胞であると思う、絶望の暗い淵を日本人も持っています。
でも、どこの国にもそのような差別主義者はいると思いますが……。


朝鮮の方たちのありがたい言葉もあります。下「」引用。

「しかし、原爆は、朝鮮人も日本人も差別なく灼き殺しました。このことは大切な教えです。侵略するものは、侵略され、殺す者はやがて殺されるということです。私は、侵略され差別された朝鮮民族の一人ですが、日本人を怨んではいません。差別に反対し、戦争に反対する日本人はみな兄弟です。
 そんな日本人のあなたに考えてほしいと思います。日本は非核三原則をいいながら、岩国に核基地はないのでしょうか。」

非核三原則も自民党の議員さえも現実は嘘だと発言されてもいます。
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