磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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こういうこと。-終わらない福島原発事故-

2011年08月25日 | 読書日記など
『こういうこと。-終わらない福島原発事故-』
   広瀬隆、たんぽぽ舎・著/金曜日2011年

この本は……。下「」引用。

「広瀬さんは、「事故が起これば何も言うまい、話すまい」と決めました。「被災者の方たちと向い合う勇気がなかったから」です。しかし、現地の状況を聞き、「矢も盾もたまらず、福島の子どもたちを救うために、お話しすることを決めました」。
 この本は、その広瀬さんが魂を込めて「子どもたちを救おう」と訴えた講演を活字に起こしたものです。講演会は、『週刊金曜日』と「たんぽぽ舎」の共催で、2011年4月30日に開催しました。-略-」



配管が折れた……。下「」引用。

「そもそも東京電力が地震の記録を4月になるまで公表しなかったことがおかしい。そのことに疑問を持った。私の友人で日立の元原子炉設計者だった田中三彦さんが、首相官邸のホームページから重要なデータを見つけて解析しました。揺れは400~500ガルです。それによって圧力容器という原子炉のお釜につながっている大量の配管のどこかが折れて損傷したのではないか、田中さんはこう推理し、解き明かしてゆきました。」

三人の作業員……。下「」引用。

「それで田中さんが調べたのですが、3月24日に、3人の作業員の方が被曝しましたね。大変な被曝です。このことから、隠されていた事実がついに露見してきた。つまり、原子炉から大変な放射能が漏れている。こんなことは最初からわかりきっていたことですが、その時に「配管破損」の可能性が指摘されました。これこそまさに田中さんが追求してきたことです。田中さんはこの福島第一原発4号機を設計した日立の主任技術者でしたが、退職されてからサイエンスライターになられ、ずっと原発の危険性を告発してこられた方です。」

「憂慮する科学者同盟」 下「」引用。

「アメリカに10万人以上の市民と科学者がつくる国際的に著明な「憂慮する科学者同盟」という団体がありますが、彼らが今回警告したのは、「放出された蒸気には、危険なトリチウムなどの放射性物質が含まれる」という点です。-略-」

孫正義と田中三彦、4月3日に、Ustreamで対談。

制御棒……。下「」引用。

「そこで田中さんが写真を見せて、制御棒を挿入する穴があいている原子炉の底を説明し、田中さんが心配しているのは、こうした部分がみな溶接ですから、高温に弱いということでした。私も、制御棒がまともな形であるとは到底思えないのですが、どの状態まで進んでいるのか、今もって誰にもわかりません。」

ドライベント……。下「」引用。

「そこで、本題に入りたいと思うのですが、こういう状況ですから、いざ爆発が近いとなれば 、銅鑼イベントといって、フィルターを通さず大気中に放射能を直接放出する廃棄をやる可能性がり、非常に濃厚です。今まではウェットベントといって、図16のように原子炉から出てきた放射能を含んだ水蒸気を一応水の中にくぐらせてから、フィルターを通して、外に放出する方法でした。すでにこのフィルターはダメになっているはずですが、危機的な状況では、いざなればそのまま直行で外に全部出してしまうことになる。放射能を大量に放出するわけです。ですから、福島の人々の置かれている状況を心配せざるを得ないのです。」

かつての世界一すぐれた日本、「消された良心的学者のあとに」
あのデタラメを話す連中が登場……。下「」引用。

「ところで、あのデタラメをしゃべる連中がテレビにコメンテーターとして出ている。その理由は、裏を理解していただければわかります。日本は、かつては放射能被曝の研究では世界一すぐれた国でした。私が小学生だった1950年代、大気中の核実験が行なわれ、原爆や水爆の実験を大気中でボカボカやった時代がありました。当時、「放射能らの雨が降る」と言われ、子ども心におそれたものです。その時代に、日本で「放射性同位元素協会」や物理学者の人たちが放射能の危険性を全世界に発信し、原水爆禁止運動を全世界に広めたのです。その結果、ついに大気中の核実験を食い止めるまでにこぎつけました。
 そうした最もすぐれた放射能の研究者たちが、ある時期から全部パージされました。研究の世界から、消されたのです。同時に60年代から70年代にかけて日本で原子力産業が動き出し、「放射性同位元素協会」が「日本アイソトープ協会」と名前を変えて、「放射線の有効利用」を推進する団体に豹変してゆきました。さらに「放射線医学総合研究所」などが創立され、私たちから見ると非常に怪しげな基準を作り始めて、「放射線はあるレべルになると安全である」といったようなデタラメな話をふりまき始めました。そうした連中の第2世代が、いまテレビに出ているコメンテーターたちなのです。」

山下俊一と神谷研二。下「」引用。

「ところが、福島県は3月20日から、「原子力大丈夫」「放射線大丈夫」と言う原発推進学者の山下俊一教授を長崎大学から呼んだのです。さらに4月に入ってから、広島大学の神谷研二をアドバイザーで呼んだ。「大丈夫」という学者を連れて来て、しかも嫌らしいことに原爆が投下された長崎と広島です。こういう人間たちを、NHKも盛んに使っています。長崎の研究者は、2種類いる。広島も、そうです。つまり、いかがわしい集団と、まともな人たちと、このことはよく覚えておいてください。そして、今、テレビに出ているのは、ろくでもない奴ばかりです。」

山下俊一を信じていた人……。下「」引用。

「福島市の西片嘉奈子さん(33歳)は、7月に現在勤務している会社を辞め、小学校5年生の息子と3年生の娘を連れて山形県米沢市の2年間だけ無料で借りられる雇用促進住宅に移り住む。
 以前は「山下教授の言うことを信じていた」が、「安全」説以外にもさまざまな情報が流れていることを知り、「人の言うことを鵜呑みにできない」と自分で勉強を始め、やがてただならぬ現実に気づく。子どもたちが通う小学校を測定したら、滑り台の下で毎時7・41マイクロシーベルトという高い数値が出た。」

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「国の安全キャンペーンをやめさせたい」中手聖一。下「」引用。

「むしろ防波堤のない関東方面が、汚染が広がりやすいと私は推測します。東京の広瀬さんたちにはすみませんが、大汚染は始まっています。マスコミを使った国の安全キャンペーンをなんとかやめさせたいです。」

班目と基準。下「」引用。

「原子力安全委員会の“デタラメ春樹”といわれる班目春樹と、厚生労働大臣の細川律夫たちが、コーデックスという国際基準の20倍に引き上げました。その時の暫定基準を比べてください(図28・29)。根菜、イモ類を除く野菜が1キロあたり2000ベクレルと書いてある。これが、放射性ヨウ素の日本の暫定基準です。国際基準をみると、少なくともコーデックス委員会は、ヨウ素131の基準を100としています。なぜ2000にしますか! 何で20倍に勝手に引き上げますか! 「基準より下だ」と言っても、基準を引き上げれば意味がないでしょう。」

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米軍機で空間の線量を測定。なぜ、日本政府はしないのか?











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