磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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アメリカ帝国への報復

2010年07月19日 | 読書日記など
『アメリカ帝国への報復』
   チャルマーズ・ジョンソン(著)/
     鈴木主税(訳)/集英社2000年

沖縄について書かれてあることが印象に残りました。下「」引用。

「アメリカ軍はなぜいまも沖縄に駐留しているのだろうか? 軍関係者にとって、その答は明白だ。旧ソ連の軍隊が東ドイツ駐留を楽しんだのと同じ理由から、アメリカ軍も沖縄駐留を楽しんでいるのである。自国の軍事植民地における生活は、ソ連の軍人にとってもアメリカの軍人にとっても、母国ではほとんど望めないほどすばらしいものなのだ。沖縄の米軍基地を紹介した民間の案内書には、「美しい金武湾を見下ろす生活を望むなら、[キャンプ・]コートニー[第三海兵師団司令部]の九層建築に何百室も眺めのいい住居があります」と書かれている。また、海兵隊員の家族のためのショッピング情報もある。-略-」



沖縄戦と原爆……。下「」引用。

「沖縄本当は第二次世界大戦における最期の激戦地であり、アメリカが東アジアで軍事力を行使して勝利した最後の場所でもあった。-略-沖縄戦の犠牲者者の多さを主な根拠として、アメリカ人は広島と長崎への原爆投下を正当化した。-略-」

少女暴行事件……。しかし密約があったのでは? 下「」引用。

「少女暴行事件のあと、沖縄でも日本本土でも抗議運動が激化したため、日米両国は地位協定の「副文書」に署名し、もし日本側で拘禁できると定めた。これは、世界にたいするアメリカの政策のいちじるしい変化だった。韓国ではいまでも、容疑者が韓国当局に引き渡されるのはアメリカの軍事裁判で有罪宣告を受けたあとである。」

日米密約裁かれない米兵犯罪

知花昌一の祖父は射殺された。下「」引用。

「沖縄で最も有名な反戦地主は、知花昌一である。一九四五年に、彼の祖父は竹槍一本で自分の土地を強制収用から守ろうとして射殺された。以来、この土地はアメリカの管理下にあり、現在は楚辺通信所の一部になっている。-略-」

軍事植民地=沖縄。下「」引用。

「沖縄はいまでも本質的にペンタゴンの軍事植民地であり、空軍と海兵隊はもちろんグリーン・ベレーや国防情報局にとっても、アメリカでは決してできないことを体験できる巨大な隠れ家なのだ。-略-」

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毛沢東(文化大革命)。下「」引用。
「毛沢東は人民解放軍と組んで共産党を攻撃しようとしていた。日本に占領されていた時代に自分が隊舟運動へと導いた組織そのものを攻撃しようとしたのである。-略-一九七六年に、毛の死によって残虐行為は終わったが、いわゆる文化大革命はそのときすでに一九三○年代のスターリンの大粛清と似たものになっていた。共産主義の約束を信じる中国の理想主義を、文革は徹底的に打ち壊したのだ。」

中国を美化したアメリカ。下「」引用。

「-略-六○年代後半から七○年代初めにかけてのアメリカの大学は理想的な場所ではなかった。どの大学でも毛沢東思想がもてはやされていた。ニクソンとキッシンジャーの影響で国民全体が中国を美化していたためだった(『ニューヨーク・タイムズ』)のジェームズ・レストンやソールズベリーのようなベテラン・ジャーナリストでさえ、中国の現実を見ているつもりで、実は少々のぼせあがっていたことを忘れてはならない)。」

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もくじ

韓国(独裁政権)。下「」引用。

「韓国はアメリカが戦後初めて独裁政権を成立させた国である。専制的な大統領李承晩(イスンマン)は例外として、政権につくのはかつて日本の植民地主義に協力した者がほとんどだった。韓国の国民が反対しても、ソ連による北朝鮮の占領という現実の前では、筋金入りの反共主義政権を必要とするアメリカの意向が優先された。-略-」

もくじ

ならず者超国家と自問……。下「」引用。

「アメリカの政府関係者とメディアは、イラクと北朝鮮についてしきりに「ならず者国家」呼ばわりをするが、われわれはアメリカ合衆国自体がはたしてならず者超大国になっていないかどうかを自問してみる必要がある。」








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