磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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核の戦慄 ソ連医学者の苦慮

2008年04月19日 | 読書日記など
『核の戦慄 ソ連医学者の苦慮』
   E・I・チャゾフ、L・A・イリイン、
     A・K・グシコワ(著)/小川正邦(訳)/世紀社1983年

ソ連の医師も、やはりヒポクラテスの誓いを知っておられるようです。医療の評論をされるのなら、せめて、このくらいの基礎知識はもっていただきたいという人がいました……。



日本の同業者に贈る言葉。下「」引用。

「私たちは、核攻撃の恐ろしさを最初に体験した日本国民に深く同情しています。私たちは、日本の同業者の方々がなさった悲劇的な観察の原資料に十分敬意を払っています。世界の医療界は過去三五年間にわたって、核兵器が人々に及ぼす作用に関する日本の学者の論文を注意深く、また非常な不安を感じながら研究してきました。
 このような研究分析の結果はソビエトの医学文献にも広く紹介され、A・V・コズレフスカヤが一九七五年に、A・K・グシコワとE・N・サドチコワが一九七七年と一九八二年にそれぞれ論文を発表しています。私たち、本書の執筆者は、原子惨事の医学的結果に関する一連の資料を分析して、核戦争の危険について自分たちの見解を述べることができると考えました。」

「核戦争防止を目ざす医師」たちがいるそうです。下「」引用。

「ヒポクラテスの誓いに忠実な私たち医師は、人類に核戦争という最も恐ろしい病いから救うために全力を尽くそうではありませんか。
 一九四五年八月の広島と長崎で起きたことに直接影響をうけたすべての方に再度、心からご同情申上げます。私たちは本書が日本において、善意の人たちを平和を守る戦いに活発に引き入れる役に立つよう念じています。
 そして、日本の論文集「核爆発の結果の研究三十年の経験」の序文に述べられているように、悲しい経験と、もたらされた損失が、全人類のものである地上の生命維持に役立ちますように。
    「核戦争防止を目ざす医師」 ソ連委員会議長 E・I・チャゾフ
                  ソ連委員会副議長 L・A・イリイン
                  ソ連委員会委員 A・K・グシコワ」

無責任な政治家と書かれています。下「」引用。

「核兵器の助けをかりて何らかの利益を引き出すとか、核戦争で勝ち抜けるという考えを持てるのは狂人か、最高に無責任な政治家だけである。」

そして、アインシュタインの言葉も引用。下「」引用。

「現代の大学者アルバート・アインシュタインは二○年以上前に、「われわれは生きることを欲するなら、厳格な思考基準を作らねばならないだろう」と言った。この基準たり得るものは真実と勇気と誠実だけである。医師たる者は、ヒポクラテスの誓いに従い、自分の患者に彼らの生命を脅かしているものを隠す権利はない。その脅威は今日の世界に現存している。」

文章では生命を守ろうとされています。下「」引用。

「ソ連の医師と「核戦争防止を目指す医師」ソビエト委員会は当然、みずからを、核戦争の狂気を防ぎ、地球上のあらゆる人の健康と生命を誠実に、献身的に守るためにあらゆることをするという共通の目的で結ばれた医師たちの、日増しに増大する国際的運動の一部であるとみなしている。」

核開発をするだけでも、多くの被害者が生まれます。
ソ連は多くの被害者を作り出しました。
--その患者さんの実質も忘れてほしくありません……。

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それにチェルノブイリ事故でも、多くの被害者がいます……。

目 次

政権がかわり、今はどうしておられるのでしようね……。









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